南海トラフ臨時情報は“巨大地震がいつ発生してもおかしくない状況”を示すもの。
しかし、発表されたからといって避難指示ではなく、正しく行動できる人は少ない。
大切なのは、臨時情報が出てからの 7日間の過ごし方。
ここを間違えると「やらなくてよかったリスク」と「やっておけば助かった行動」が逆転する。
ここでは、元消防職員・防災士として“家族を守る現実的な1週間の行動”をまとめる。
■① 初日|身の回りの防災モードに切り替える
臨時情報が出た日の行動が最重要。
● 家族全員の居場所・予定を把握
● 連絡手段の統一(LINE・伝言板)
● 非常持ち出し袋を玄関へ
● 停電・断水の備えを可視化
初日で“災害モード”に切り替えられるかが、その後の安全を左右する。
■② 2日目|水・ガス・食料の不足を補う
在宅避難を前提に備蓄を整える。
● 水:人数×3日以上(理想は1週間)
● カセットガス:20〜30本
● レトルト・パスタ・米・常温保存食品
● 非常用トイレ:1人1週間で50回分
災害は“家庭の生活力”で生存率が決まる。
■③ 3日目|家具固定・室内安全対策
地震で最も命を奪うのは「家具の転倒」。
● 冷蔵庫・タンスの固定
● テレビの転倒防止
● 枕元のガラス・落下物の除去
● 非常灯・ヘッドライトをベッド横に設置
たった1時間で「家の中の死亡リスク」は劇的に下がる。
■④ 4日目|避難行動のシミュレーション
家族と“もしも避難”の動き方を擦り合わせる。
● 自宅〜避難所まで実際に歩く
● 夜間・雨の日のルート確認
● 子どもだけの時の避難方法
● 高齢者の移動手段
避難は“頭で理解”ではなく“身体で覚える”ことが大切。
■⑤ 5日目|スマホと通信の防災力を強化
南海トラフでは通信障害が必ず起こる。
● モバイルバッテリー2〜3台
● ソーラーチャージャー
● オフライン地図アプリ
● ラジオアプリ+防災アプリ通知の最適化
“通信が確保できる家庭”は生存率が高い。
■⑥ 6日目|車の防災チェック(超重要)
車は避難所より安全な「移動型シェルター」になる。
● ガソリンは常に半分以上
● 車中泊の防寒セット
● 予備水・簡易トイレ・毛布
● 携帯充電ケーブル・ライト
特に沿岸部や津波エリアでは、車の準備が絶対条件。
■⑦ 7日目|家族で「地震が起きた瞬間」の行動を統一する
最後に最重要の“揺れた瞬間の行動訓練”。
● まず低く、頭を守り、動かない
● 揺れが収まったら火気確認
● 家族の安否→避難判断
● 家の倒壊危険がある場合は即避難
たった30秒の練習で、家族全員の行動スピードが変わる。
■まとめ|臨時情報の1週間で“家庭の防災レベルは別物になる”
南海トラフ臨時情報は恐怖ではなく、
「防災レベルを一段上げるチャンス」 に変えられる。
● 初日に心の準備
● 2〜3日目で生活の備え
● 4〜6日目で行動力の強化
● 7日目で家族が同じ動きをできるようにする
この1週間を過ごした家庭は、
巨大地震が来ても“慌てず、安全な行動”を取れるようになる。
今日から一つずつ強化して、家族の命を守る準備を進めてほしい。

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