南海トラフ臨時情報が発表されたとき、
多くの人が「何をしたらいいかわからない…」と不安になる。
しかし、元消防職員として強く伝えたいのは——
臨時情報は“避難指示”ではなく、“1週間の集中準備期間”である ということ。
ここでは、臨時情報が出た“直後の行動”を完全に整理する。
この7ステップだけ覚えておけば、迷わず動ける。
■① まず深呼吸。パニックにならない
臨時情報は
● 今すぐ揺れる
● 巨大地震が確実に来る
という意味ではない。
発表の多くは、
「スロースリップなど気になる変化が観測された」というだけ。
5秒だけ深呼吸して、落ち着くことが最重要。
■② 家族に一斉連絡:「臨時情報が出た」と共有
家族全員に、短く共通メッセージを送る。
● 「南海トラフ臨時情報出た。今日は普段より注意」
● 「帰りは早めに。荷物は少なく」
● 「スマホの充電満タンにしておくこと」
家族が“知っているかどうか”で行動が変わる。
■③ スマホのバッテリー管理を徹底
臨時情報後の最重要対策の1つ。
● 充電を満タンへ
● モバイルバッテリーも同時充電
● 予備スマホがあれば電源ON
通信が失われたら判断は遅れる。
スマホは「命の装備」。
■④ 家の備蓄を即チェック(1週間分を確保)
臨時情報の有効期間は「1週間」。
この期間に巨大地震が起きる可能性がわずかに上がるため、
家の備蓄を“最低1週間”に増やす。
● 水(1人1日3L × 7日)
● 食料(レトルト・パン・パスタ・缶詰)
● カセットガス(20本以上)
● 簡易トイレ(50〜100回分)
● ペットの食料
足りないものは「買い出し」ではなく、
ネット注文で静かに補充するのがベスト。
店頭に殺到すると二次的な混乱が起きる。
■⑤ 家のリスクを再確認(津波・液状化・倒壊)
臨時情報が出たタイミングは、
自宅のリスク点検を“強制的にやる日” と考えていい。
● 自宅の海抜
● 津波避難ビルの位置
● 夜間避難ルート
● 家具の固定は不十分でないか
特に沿岸部では
「揺れたらすぐ避難」 を家族で共有しておく。
■⑥ 仕事・学校の予定を調整できるか確認
臨時情報期間中は、
家族の動線を可能な限りシンプルにしておく。
● 帰宅時間をいつもより早く
● 残業・夜の予定を減らす
● 子どもの習い事は送迎の安全を優先
「地震が起きたらどう動くか?」を
1人ずつ想像しておくことが重要。
■⑦ 寝る前の準備を徹底(夜間地震が最も危険)
南海トラフ地震の最大の弱点は「夜」。
停電+余震+津波で判断が難しくなる。
寝る前に必ずやること:
● 枕元に靴・懐中電灯・スマホ
● 家具の近くでは寝ない
● カーテン閉めてガラス飛散を抑える
● スマホの緊急速報が鳴る設定確認
これだけで生存率が大きく変わる。
■まとめ|臨時情報は“怖がる日”ではなく、“準備を完成させる日”
臨時情報は、恐れるためではなく
「やるべきことを完了するきっかけ」 として活用する。
✔ 深呼吸
✔ 家族へ連絡
✔ スマホと電源を確保
✔ 備蓄チェック
✔ 自宅のリスク確認
✔ 行動動線の調整
✔ 夜の安全対策
この7つをやるだけで、
臨時情報の期間を安全に乗り切れる。
南海トラフは必ず来る。
しかし、行動次第で“守れる未来”は確実に増える。

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