【元消防職員・防災士が解説】南海トラフ臨時情報が出たら“職場で”どう動く?会社員が取るべき実務的な行動7つ

南海トラフ臨時情報は、個人だけでなく“職場の安全”にも直結する。
会社でどんな動きを取るかによって、職場の被害と帰宅困難リスクは大きく変わる。

ここでは、会社員・公務員・事業所スタッフに向けて、
臨時情報が出た時に“職場で必ずやるべきこと”を7つに整理した。


■① まず上司・チームに情報共有:「臨時情報が出ました」

臨時情報は大きなニュースだが、意外と知らない人も多い。

職場の最初の一手は
● 「南海トラフ臨時情報が出ました。今日は防災意識を上げましょう」
の一言。

災害は“情報を知っている組織”が強い。


■② 帰宅時間を早める調整を検討

巨大地震が発生すると、交通が完全に止まり「帰宅困難者」が大量発生する。

臨時情報の期間は原則
● 不要な残業をしない
● 夕方の会議を前倒し
● 在宅勤務の導入を検討
これだけで“職場に取り残されるリスク”が減る。

特に都市部は、夜の帰宅ほど危険が増す。


■③ 机周りの安全確保|落下物での負傷を防ぐ

会社のデスク周りは、家より危険物が多い。

● 上の棚の重いものを下ろす
● パソコン・モニターの転倒防止
● 足元のカバン・コード類を整理
● 通路/出口へのアクセス確保

地震直後の“落下物によるケガ”を防ぐだけで、生存率は一気に上がる。


■④ 非常口・避難階段のルート確認

巨大地震の直後、エレベーターは停止し使用不可になる。

臨時情報が出たら、必ず
● 階段の位置
● 非常口の扉の方向
● 屋外避難場所の場所
を再確認しておく。

これは命を守る“最重要スキル”


■⑤ オフィスの備蓄状況を確認(1~2日耐えられる量)

職場では「帰宅困難者」が数時間〜1日程度発生する可能性がある。

最低限そろえておきたい備え:

● 飲料水
● 非常食(アルファ米・クラッカー)
● 簡易トイレ
● 懐中電灯
● モバイルバッテリー
● 救急セット

職場に備蓄がなければ、自分用に“非常用ミニセット”をロッカーに入れておくと安心。


■⑥ パソコン・データのバックアップを即実施

臨時情報が出たら
● 業務データのバックアップ
● セキュリティ対策の確認
● 重要ファイルのクラウド保存
を早めに行う。

巨大地震後は停電・ネット障害で業務復旧が遅れるため、
“データの防災”が非常に重要。


■⑦ 会社としての「事業継続計画(BCP)」を再確認

臨時情報期間は、会社のBCPを見直す絶好のタイミング。

● 安否確認システムの使い方
● 緊急連絡網が生きているか
● 担当者が不在でも動ける体制か
● 災害時の優先業務
● 自宅待機判断は誰が下すのか

もしBCPがなければ、
簡易版の“職場版ハザードチェック”を作っておくだけでも効果大。


■まとめ|職場防災は“準備8割”。臨時情報はそのスイッチ

南海トラフ臨時情報は、恐れる日ではない。
「会社全体の防災意識を底上げする1週間」 と捉えるべきだ。

✔ 情報共有
✔ 早めの帰宅
✔ 机周りの安全確保
✔ 非常口の確認
✔ 職場備蓄の点検
✔ データの防災
✔ BCPの再確認

この7つを実行すれば、
あなた自身だけでなく“職場全体の安全性”が大きく向上する。

南海トラフは必ず来る。
だからこそ、いつ来ても会社が止まらない準備をしておくことが、
働くすべての人の責任であり、生存戦略である。

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