大型ショッピングモールは広く、人も多く、出火場所によっては一気に煙が充満する。
火災時に最も危険なのは“煙”。
ここでは、モール滞在中に火災が発生した場合の正しい行動をまとめる。
■① 煙や焦げ臭さを感じたら、即「火災を疑う」
火災はアナウンスより先に「匂い」で気付くことが多い。
● 焦げ臭い
● 白いもや
● 天井付近の煙
これらを感じたらすぐ周囲を確認し、安全な方向へ移動を始める。
■② 煙を吸わない姿勢を徹底する
火災で命を奪うのは炎ではなく“煙”。
● なるべく低い姿勢
● ハンカチ・衣服で口と鼻を覆う
● 逆風（煙が流れる方向とは逆）へ逃げる
煙の中での立位は極めて危険。
■③ 火元方向へ絶対に近づかない
ショッピングモールは区画が多く火元が見えにくい。
「どこで燃えているか分からない＝どこも危険」で動く。
● アラームが鳴った方向に行かない
● 煙の濃い方向に行かない
● 店舗内に留まらず通路へ出る
煙の濃い方向は“即アウト”。
■④ エスカレーターとエレベーターは絶対NG
● エレベーター → 停電で閉じ込め
● エスカレーター → 群衆転倒・逆流事故
火災時は階段一択。
■⑤ 人の流れに逆らわない
ショッピングモールでは群衆事故の危険が高い。
避難の基本は「流れに逆らわない」。
● 立ち止まらない
● 混雑方向には行かない
● 付近の店員・警備員の誘導に従う
群衆の圧力は人を倒すほど強い。
自分の判断で変な抜け道に行かないこと。
■⑥ 子ども・高齢者は“密集エリアを避ける”
火災時の危険ゾーンは次の通り。
● フードコート
● 吹き抜け周辺
● 人気ブランド前
● エスカレーター付近
これらの場所は人が集中しやすくパニックが起きやすい。
家族は手をしっかり繋ぎ、密集を避けて移動する。
■⑦ 非常口・避難誘導灯を必ず確認する
ショッピングモールは避難ルートが複雑。
迷わないために必ず“緑の誘導灯”を探す。
● 通路の上
● 店舗の奥
● 非常階段前
非常口は必ず複数ある。
人が多い入口に集中しないよう注意。
■⑧ 車へ戻ろうとする行動が最も危険
火災時に多発する最悪の行動が「車に戻る」こと。
● 駐車場は煙が溜まりやすい
● 車からの出火リスクもある
● 立体駐車場は構造が複雑で逃げ遅れる
荷物や財布は捨てて構わない。
命が最優先。
■⑨ 屋外に出ても“建物から離れる”
火災時の外は、
● ガラス落下
● 看板落下
● 破片の飛散
が一気に起きる。
ショッピングモールから20メートル以上離れるのが安全。
■⑩ ショッピングモール火災では“煙の判断力”が命を守る
火災のポイントは次の通り。
● 煙を感じたらすぐ動く
● 低い姿勢で逃げる
● エスカレーター・エレベーターは絶対使わない
● 群衆パニックを避ける
● 車へ戻らない
● 屋外では建物からしっかり距離を取る
大型ショッピングモールでの火災は“煙から逃げる力”が最重要。
正しい行動を知っているだけで、生存率は大きく変わる。
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