キャンピングカー避難は非常に便利だが、
使い方を誤れば「安心どころか危険」になる場合もある。
ここでは、災害時にキャンピングカーを使う際に
“絶対に守ってほしい安全ルール”をまとめる。
■① 危険エリアに車を停めない
災害時の車中泊で最も多い事故は、
「停めた場所が危険だったケース」。
● 河川敷・堤防の近く
● 土砂災害警戒区域
● 橋の下
● 電柱・看板の近く
● 崖のそば
● 立体駐車場の最上階・地下
車は安全そうに見えても、災害には無力。
“安全な地形”を選ぶことが命を守る。
■② 揺れに備えて車内の物を固定しておく
車内は棚や小物が多いため、
地震が起きた時に「飛ぶ・落ちる・倒れる」リスクがある。
● 食器類
● 調理器具
● 缶詰・ペットボトル
● 小型家具
● TV・電子機器
停車中でも必ず、
“揺れ対策は家と同じ”と考えて準備しておく。
■③ 車中泊は必ず定期的に換気する
特に冬は危険。
● 一酸化炭素中毒
● 酸素不足
● 結露による体温低下
ヒーター使用時はとくに注意が必要。
換気をしないと命に関わる事故になる。
■④ エンジンかけっぱなしは命取りになる場合がある
停電で冷暖房を使いたくても、
エンジンかけっぱなしの“長時間アイドリング”は危険。
● 雪でマフラーが埋まると一酸化炭素中毒
● ガソリンがすぐに切れる
● COが車内に逆流
● 排気ガスによる近隣トラブル
キャンピングカーは“アイドリング前提ではない”。
暖房・冷房はサブバッテリーや電源などで工夫するのが基本。
■⑤ ガス・火器類の扱いは家より慎重に
キャンピングカーは“密閉空間”。
火災事故は一瞬で重大な被害につながる。
● 換気を必ずする
● カセットコンロは水平な場所で使用
● 車内での焚き火・炭は絶対NG
● 調理後は火元の完全消火を確認
狭い空間ほど、火の扱いは慎重に。
■⑥ トイレの汚物処理は必ず正しい手順で
災害時は排泄物の処理トラブルが多い。
● 汚物タンクは必ず満水前に処理
● 指定の場所（下水処理場・キャンプ場の設備など）に捨てる
● 簡易トイレを組み合わせて負担を軽減
不適切な処理は悪臭・衛生問題・近隣トラブルになる。
■⑦ 車内温度の管理は徹底する
災害時の車中泊で起こる事故の多くが「温度管理不足」。
● 夏：熱中症
● 冬：低体温症
● 子ども・高齢者は特に危険
● サンシェード
● 網戸
● 扇風機
● 冬用寝具
● 湿度の調整
“温度と湿度”を制することが、快適な避難のカギ。
■⑧ バッテリーを過信しない
サブバッテリーがあるとはいえ、
災害時は“電気の消費が普段より多い”。
● 連続使用は避ける
● 小型家電の使いすぎに注意
● 走行充電やソーラーで補う
● モバイルバッテリーも併用する
“止まったら終わり”にならないよう、電力管理は慎重に。
■⑨ 豪雨・台風時の移動は逆に危険
キャンピングカーは大きく、横風に弱い。
大雨・強風の中の移動は非常に危険。
● 橋の上
● 高速道路
● 海沿い
● トンネル付近の突風
災害が迫っているときは、
“早めの避難”がキャンピングカー運用の基本。
■まとめ｜便利だからこそ「安全ルール」が最重要
キャンピングカー避難の最大のポイントは、
“「安全な環境」で使えば最強、 「危険な場所」で使えば一気にリスクが跳ね上がる」
という点。
■キャンピングカー避難で守るべきこと
● 危険地形に停めない
● 揺れ対策をする
● 必ず換気する
● エンジン頼りにしない
● 火器は慎重に
● トイレを正しく扱う
● 温度管理を徹底
● バッテリーの過信を避ける
● 豪雨・強風の運転は避ける
キャンピングカーは、災害時の“強力な避難先”。
しかし、安全ルールを守ることが前提になる。
次の記事では、
キャンピングカー避難の実例と成功パターン
についてまとめる。
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