避難用持ち出し袋は「家族で同じ内容」では不十分。
特に女性は、災害時に必要となる物が男性より圧倒的に多く、命と尊厳を守るための必須アイテムがある。

ここでは、女性の避難に“本当に必要な中身”を整理する。

■① 生理用品は“1週間分＋α”が鉄則

災害直後は物資が届かず、避難所でも生理用品が不足しやすい。
個包装ナプキンは多めに入れておく。

● 生理用ナプキン（昼・夜用）
● 尿漏れパッド（多目的に使える）
● 整理ショーツ（替え3枚）
● 消臭袋（使用済みナプキン用）

ストレスで生理周期が乱れるため、普段より多めに。

■② プライバシーを守るアイテムは絶対に必要

避難所は仕切りが少なく、女性は“見られる不安”が大きい。

● 大判ストール
● サッと羽織れるカーディガン
● 速乾性インナー（上下）
● 小型ライト（夜間用）

「着替えにくい」「授乳しにくい」などの不安を減らすための装備。

衛生環境が悪くなると、感染症や皮膚トラブルの原因になる。

● ショーツ（3〜5枚）
● 靴下（厚め・薄め両方）
● ウェットティッシュ
● ボディシート
● 速乾タオル
● 小型スキンケア（乾燥対策）

避難生活は長期化するため、肌の清潔保持は重要。

避難所では次のようなトラブルが実際に起きている。

● 夜間の声掛け
● 覗き見
● 不審な接触
● 洗濯物の盗難

【持つべき装備】
● 防犯ブザー（音量の大きいタイプ）
● 小型LEDライト（明るさ必須）
● スマホ用モバイルバッテリー

自分の身を守るための基本装備。

赤ちゃんがいる女性は、災害時に最も負担が大きい。

● 授乳ケープ
● 粉ミルク・液体ミルク
● 哺乳瓶（使い捨てタイプが便利）
● オムツ・おしりふき
● 赤ちゃんの着替え
● 母子手帳

粉ミルクは「水不足」でも使える液体ミルクが安心。

避難生活は寒さ・ストレス・睡眠不足で体調が崩れやすい。

● 生理痛薬
● 頭痛薬
● 常備薬
● カイロ（冷え対策）

災害時は医療機関が混乱するため、薬の備えは命に関わる。

避難所の女性から聞かれる声は共通している。

● 「生理用品が足りない」
● 「夜のトイレが怖い」
● 「着替える場所がない」
● 「授乳がしにくい」
● 「防犯面が不安」

これらは“準備”で解決できるものが多い。

女性の避難用持ち出し袋は、一般的な防災リュックとは別に作るべき。
そして家族の中で「女性の避難の負担が大きい」という理解を共有しておくことが重要。

● 生理用品は多めに
● プライバシー確保
● 下着・衛生用品
● 防犯装備
● 授乳・赤ちゃん用品
● 薬・冷え対策

女性が安心できる避難の準備は、家族全体の防災力を高める。
今日できるところからひとつずつ揃えていこう。