災害時、避難所は命を守る場所である一方、
女性にとっては「不安の溜まりやすい場所」でもある。
ここでは、避難所で女性が安心して過ごすための“実践ポイント”をまとめる。
■① 座る場所は“壁・女性の近く・明るい場所”を選ぶ
避難所の座席選びは、安全に直結する。
特に女性は、「人の目が届きやすい場所」を選ぶことが重要。
【おすすめの場所】
● 出入口が見える壁側
● 女性や家族連れの近く
● 明るい照明の下
● 人の動線から少し外れた場所
【避けたい場所】
● 死角になる隅
● トイレ近く
● 人の通りが少ないエリア
● 一人だけ隔離される場所
場所選びで、危険を7割減らせる。
■② 貴重品は“肌身離さず”。枕代わりにして守る
避難所では、ちょっとした油断がトラブルにつながる。
【貴重品の管理例】
● ショルダーバッグにまとめて常に持つ
● 寝るときは枕の下へ
● スマホは胸ポケットまたはバッグ内に
● 充電中も「近くで見ておく」のが基本
避難所の盗難は“誰にでも起こる”。予防が最強の対策。
■③ 女性専用スペースがあるか必ず確認する
最近の避難所では、可能な限り「女性専用スペース」が設定される。
【専用スペースのメリット】
● 夜間も安心
● トイレへのアクセスが近い
● 女性同士で助け合える
● 不安を相談しやすい
もし設置されていなければ、職員に相談してよい。
「声を上げること」が安全確保につながる。
■④ 夜間のトイレは“複数人で行く”が絶対ルール
女性が危険に遭いやすいトイレは、特に夜が危険。
【夜間の安全行動】
● 必ず複数人で行く
● 小型ライトを必携
● スタッフが見える場所を通る
● 不審者を見たらすぐ相談
トイレ周辺は人目が少ないため、慎重すぎるくらいでちょうどいい。
■⑤ 生理用品・清潔用品は“自分の分を必ず持つ”
避難所で最も不足しやすいのが、生理用品。
「支給される前提」で動くと危険。
【必須アイテム】
● 生理用品(最低1〜2日分)
● 替え下着
● ウェットティッシュ
● 小型ポーチ
● ナプキン捨て袋
支給が遅れても、自分の分があれば安心して過ごせる。
■⑥ 子どもを守る“安全エリア”を事前に作る
子ども連れ女性は、行動が制限されやすい。
安全確保のために“動きやすい場所”を選ぶ。
【子連れのポイント】
● 出入口に近い場所
● トイレから程よく近いエリア
● 他の子連れ家族の近く
● ベビーカー・荷物を置けるスペース
● 子ども名札・連絡メモを作成
子どもを抱えた状態では、不審者が近づく隙が生まれやすい。
周囲の女性と協力して「見守りライン」を作ろう。
■⑦ 不安を感じたら“すぐにスタッフへ”。ため込まない
避難所での不安・違和感は、小さくても放置してはいけない。
【すぐ相談すべきケース】
● 近くに不審な人がいる
● 誰かにつけられた気がする
● 夜間の物音や視線が気になる
● トイレ周辺で危険を感じた
● 体調不良・ストレス過多
避難所職員は、こうした相談に慣れている。
“言葉にすること”が、あなたの身を守る。
■まとめ|避難所の安全は「選ぶ・備える・つながる」で守れる
女性が避難所で安心して過ごすためには、
● 安全な場所を選ぶ
● 必ず複数人で行動する
● 生理・体調管理を優先する
● スマホで情報と安全を確保する
● 不安はすぐに相談する
この5つがあれば、避難所での危険は確実に減らせる。
“自分の安全を守ること”は、家族を守ることでもある。
避難所生活が必要になったとき、今日の知識が大きな安心につながる。

コメント