キャッシュレスが当たり前になり、
スーパー・ドラッグストア・飲食店でも現金を使わない人が増えた。
しかし、元消防職員として強調したいのはこれだ。
“キャッシュレスの便利さ”は、災害時にそのまま“弱点”になる。
今回は、キャッシュレス生活で見落とされがちな
“防災の落とし穴”を解説し、
日常生活に取り入れられる安全対策をまとめていく。
■■① キャッシュレス生活は「現金ゼロの落とし穴」を作る
キャッシュレス派が抱える最大の弱点はコレ。
● 財布に1円も入っていない日がある
普段は問題ないが、災害時は致命的。
● 停電→レジ・決済端末が停止
● 通信障害→QR・クレカが通らない
● ATM停止→現金が降ろせない
“今すぐ買いたいのに買えない”状況は多発する。
■■② 交通系ICカードも“万能ではない”
ICカードはQRより復旧が早い。
しかし、それでも電源・端末依存は避けられない。
● 駅の改札が停止
● バスが現金のみで運行
● 店舗でIC読み取り端末が不具合
過去災害では「現金以外全滅」という日すらあった。
■■③ 生活が止まる瞬間は“突然”やってくる
キャッシュレス依存の人が最も困ったのは、
実は大災害より“通信障害のほう”だった。
● 2022年 KDDI大規模障害 → QR・クレカ大量停止
● 2023年 PayPay障害 → コンビニで支払い不可
● 2018年 北海道地震 → 停電でレジ全停止
つまり、
地震が起きていなくても“キャッシュレス停止”は起こる。
■■④ 今日からできる「キャッシュレス防災」の生活術
●① 非常用の“現金セット”を作る
・千円札 10〜15枚
・小銭(10円・100円・500円)
・ミニ財布またはジップロックで保管
・バッグ・車・自宅の3カ所に分散
●② 交通系ICカードに常に2,000〜3,000円
“チャージ残高ゼロ”が最も危険。
ICは復旧が早いため、非常時の移動手段にもなる。
●③ モバイルバッテリーは“家族人数分”
キャッシュレス派ほどスマホ依存が強い。
● 1台10,000mAh
● 家族全員分
● 車載充電器(USB-C)
これは災害時の“命綱”。
●④ QR・クレカは“予備”と考える
平常時は便利。
しかし災害時は優先度が落ちる。
● 現金
● ICカード
● モバイルバッテリー
この3つが先に来る。
■■⑤ 店舗側の事情を理解することも防災
災害時、店側はこうなる↓
● レジが動かない
● 釣り銭が確保できない
● 通信が生きていない
● 人手不足で混乱
だから「現金のみ」の張り紙が出る。
防災は自分だけでなく
店員の負担を軽くすることにもつながる。
■■⑥ 現金を持ち歩くことは“保険”である
キャッシュレスは便利。
日常生活には相性が良い。
だが、
非常時だけは現金が圧倒的に強い。
決済の多様化=リスク分散でもある。
災害時に強い人は、
“キャッシュレスと現金の二刀流”で生きている。
■■まとめ|キャッシュレス時代こそ“現金の防災力”を高める
キャッシュレス派が生き残る鍵はこの3つ。
● 現金の分散
● ICカードの活用
● スマホの電源確保
キャッシュレスは便利だが、
災害時は真っ先に止まる。
だからこそ、
“便利に依存しすぎない生き方”を今のうちに作っておくと、
あなたと家族の安全は確実に高まる。
日常も災害も強くなるキャッシュレス防災。
今日から静かに、しっかり始めてほしい。

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