【防災士が解説】土砂災害から命を守る行動|崖・斜面・川の近くは“逃げる判断”が命を救う

日本は地形の多くが山や斜面に囲まれており、

全国どこででも土砂災害が起こります。

・豪雨

・長雨

・台風

・地震

・雪解け

これらが重なると、

突然、土や岩や木が家を押し流します。

土砂災害は**“起きてから逃げる”では間に合わない災害**です。

判断が1分遅れただけで、生死が分かれます。

命を守るための基本行動をまとめます。

◆ ① 「土砂災害警戒区域」に住んでいるか確認する

自分の家・職場・実家が

・急な斜面

・崖の下

・谷の出口

・盛り土の上

にある場合は、

土砂災害のリスクが高い場所かもしれません。

自治体のハザードマップで確認できます。

◆ ② 警戒レベル3で避難開始

土砂災害は、雨が本格化すると逃げられなくなります。

✅ 高齢者・子ども・妊婦・障がいのある人 → レベル3で避難

✅ 近くに崖がある地域 → レベル4で避難完了

「まだ大丈夫」は危険です。

早い避難が、生き残る唯一の方法です。

◆ ③ 避難する場所の選び方

・頑丈な建物

・高い場所

・崖から離れた方向

・川沿いを避ける

避難所の場所が危険地域にあることもあります。

ハザードマップで確認しておくと安心です。

◆ ④ 夜は避難しない方が危険

流れてくる土砂は目に見えません。

音もわかりにくいです。

✅ 夜中の避難は、早めに行動

✅ 暗くなる前に避難完了が理想

「朝まで待つ」は命を落とす判断になります。

◆ ⑤ 家の2階へ逃げる“垂直避難”

すでに外が危険なときは、

・家の2階

・マンションなら上の階

・頑丈な部屋

外に出るより安全な場合があります。

※ ただし、家自体が押し流される危険もあるため、

「早めの避難」が最優先です。

◆ ⑥ 雨の日に現れる“危険なサイン”

次のような現象が起きたら、すぐ避難です。

・山や斜面から水が湧く

・地面に亀裂が入る

・小石が転がってくる

・木が傾いている

・川の水が濁る

・ドーンという音が聞こえる

・泥のにおいが強い

これは「逃げろ」の合図です。

◆ ⑦ 車での避難は危険

・道路が崩れる

・落石で車が動かない

・橋が流される

・川に落ちる危険

土砂災害は、道路そのものが破壊されます。

徒歩のほうが逃げられることがあります。

◆ ⑧ 土砂災害は“静かに”起きる

「大きな音がしてから逃げればいい」

その考えは危険です。

多くの土砂災害は

気づかないうちに突然襲います。

だからこそ、

✅ 警報が出たら避難

✅ 雨が強くなる前に行動

これが命を守る鉄則です。

◆ ⑨ 家が安全でも逃げる判断は正しい

「うちは丈夫」

「崖が遠いから大丈夫」

そう思って逃げなかった人の

被害が多く報告されています。

家の強さより、

“場所の危険性”のほうが命に直結します。

◆ まとめ

・土砂災害は逃げ遅れた人が命を落とす

・警戒区域に住んでいるか確認

・警戒レベル3〜4で避難

・夜になる前に行動

・危険なサインを見たら即避難

・車は危険、徒歩が安全な場合もある

土砂災害は

対策では止められない災害です。

守れるのは「早い避難」だけ。

迷ったら逃げる。

これが命を守る行動です。

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