【元消防職員・防災士が解説】防災×デジタル・サイバーセキュリティ②|災害時に狙われる“個人のスマホ”を守る方法

現代の災害では、スマホが命を守る中心ツールになる。
しかし同時に、災害の混乱に乗じて“個人のスマホ”が狙われるケースが急増している。

災害=物理的な被害だけではなく、
「情報奪取」
「アカウント乗っ取り」
「詐欺」
といったデジタル被害が重なると、生活再建のスピードが一気に落ちる。

ここでは、災害時にやられやすい“スマホ攻撃”と、その防ぎ方をまとめる。


■① 災害発生直後は「フィッシング詐欺」が爆増する

災害直後に送られてくる偽メッセージの例は次のとおり。

● 役所・消防を名乗るSMS
● 支援金・見舞金の偽リンク
● 支援物資の申請フォームに見せかけた偽サイト
● SNSのアカウント認証を装った通知

避難中の不安な心理につけ込んでリンクを踏ませ、
・個人情報の吸い取り
・クレカ番号の盗難
・SNS乗っ取り
を狙う。

災害時ほど、公式発表以外のURLは触らないこと。


■② スマホの“中身丸見え”を防ぐ3つの設定

災害中はスマホを落としたり、充電の減少で焦って設定が甘くなりがち。
しかし、ここを守らないと個人情報が一気に盗まれる。

●① ロック画面から通知を非表示

LINEの内容や認証コードが見えていると、乗っ取りが容易になる。

●② パスコードを6桁→英数字10桁以上へ

短い数字は3分で突破される可能性もある。

●③ 生体認証(指紋/顔)を必ず設定

手が震えていても、すぐロック解除できる。

“スマホを守る=家族の情報を守る”こと。


■③ 公共Wi-Fiは危険度MAX|災害時こそ避ける

避難所・駅・コンビニのWi-Fiは、
災害時ほど攻撃者が紛れ込みやすい。

● 通信内容を盗み見られる
● SNSのID/パスワードを抜かれる
● 悪意あるWi-Fiに自動接続

といったリスクが跳ね上がる。

どうしても使う場合は
・ログイン操作をしない
・クレカ決済をしない
が鉄則。


■④ バックアップが“デジタル生命線”になる理由

災害では、次のようなトラブルがよく起きる。

● スマホが水没
● 機種が破損
● データが飛ぶ
● 盗難
● バッテリーが0%で復旧できない

バックアップがあれば
「新しい端末でそのまま復元」
が可能。

● iCloud/Google Drive
● 外付けSSD
この2種類を併用するのが最強。


■⑤ SNSの“偽アカウント”対策は避難判断に関わる

災害時は、あなたがフォローしている自治体の公式アカウントを模した
偽アカウントが大量発生する。

● アイコン・名前が似ている
● 投稿がAI生成
● デマ情報を発信

これに騙されると、
「誤った避難場所へ移動」
「危険エリアに向かう」
など命に直結する行動ミスが起きる。

公式アカウントには必ず
● 認証バッジ
● 過去の投稿内容
を確認。


■⑥ モバイルバッテリーは“サイバー防災用品”でもある

スマホの電源が切れた瞬間に、次の被害が起きる。

● 災害情報が取れない
● 連絡ができない
● 不正ログインに気づけない
● パスワード変更ができない

つまり、スマホが落ちる=防御不能。

家庭で最低でも
● 10,000mAh以上 × 2台
● 車載用USB電源
● ソーラーチャージャー
を準備することで、デジタル防災の基盤ができる。


■⑦ 災害時の“スマホ貸し借り”は厳禁

焦ってスマホを他人に借りる、貸す行為は危険。

● 充電ケーブルからデータ抜き取り
● 乗っ取り用アプリを勝手に入れる
● QRコード偽サイトへの誘導
● Bluetooth経由での不正通信

パニック時ほど判断が鈍るため注意。


■まとめ|災害時の敵は「揺れ」「火」だけではない

● 災害直後はスマホを狙う詐欺が急増
● 公共Wi-Fiは危険
● ロック画面設定が命綱
● バックアップは“デジタル備蓄”
● モバイルバッテリーは生命線

“スマホを守ること”は、
災害時にあなたの命・家族の情報・生活再建のすべてを守ることにつながる。

明日ではなく、今日から設定を見直しておこう。

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