【元消防職員・防災士が解説】防災×アプリ④|“家族の位置・動き”を守る安全アプリの使い方

災害で最も不安になるのは、
「家族がどこにいるかわからない」こと。
特に昼間の災害、子どもだけの外出中、通勤中の地震では、連絡が完全に途絶えることもある。

しかし今は、位置情報アプリを正しく使えば
“離れていても家族を守る仕組み” が作れる。
ここでは、防災・安否確認に役立つ位置情報アプリの活用術をまとめる。


■① 家族の基本は「位置情報の共有」。日常からONにしておく

災害時にいきなり位置情報を共有しても遅い。
普段から家族間で位置情報を共有しておくのが鉄則。

【おすすめアプリ】
● iPhone:探す(家庭で最強)
● Android:Google ファミリーリンク
● 位置情報共有アプリ(Life360 など)

● 子どもが登下校中にどこにいるか
● 高齢の家族の外出がどこまでか

これらが即確認できるだけで、災害時の不安は大幅に減る。


■② 災害時は“通知設定”が命を守る

位置情報アプリには、
「到着通知」「離脱通知」「危険エリア通知」
などの機能がある。

災害時に役立つのは…

● 家族が危険エリアに近づいたら通知
● 子どもが学校から出たタイミングを通知
● 避難所へ到着したら自動通知

“電話がつながらなくても動きがわかる” 仕組みが重要。


■③ SNSより正確。「最後にいた場所」が安否確認の鍵になる

通信が混雑すると、通話はもちろんLINEすら届かない。
しかし位置情報アプリは「最後の位置」を記録してくれる。

● 最後にどのルートにいたか
● どの地域で災害に巻き込まれた可能性があるか
● 避難所までの距離

安否確認のスピードが段違いに上がる。


■④ 高齢者・子どもの見守りにも必須

災害時は弱者ほど被害を受けやすい。
だからこそ、スマホを持つ家族には全員設定しておきたい。

● 高齢者が一人で外出 → 転倒・迷子リスク
● 子どもが習い事から帰宅中に地震発生 → 行動が止まる

位置情報アプリは、家族の安全を守る“見守りツール”でもある。


■⑤ バッテリー消費を抑える設定にしておく

位置情報はバッテリーを多く使う。
災害時は充電できないため、節電設定が重要。

【設定のコツ】
● 省電力モードを常にON
● バックグラウンド更新をアプリごとに調整
● ダークモードで消費電力を削減
● 不要なアプリの通知を切る

位置情報だけ生かして“最低限の電力で運用する”のがポイント。


■⑥ 位置情報アプリは“避難計画”にも使える

災害時、家族がバラバラの場所にいることは多い。
そのとき、アプリが避難計画に役立つ。

● 最も安全な集合場所に向かう
● 路線が止まっている時は、徒歩ルートに切り替える
● 近くにいる家族が先に子どもを迎えに行く
● 避難所の混雑状況と位置を照らし合わせて判断

位置情報は、家族が“同じ方向に動く”ための指針になる。


■まとめ|位置情報を制する者が、災害時の家族を守る

位置情報アプリは、防災グッズではない。
しかし 家族を守る力は防災物資より強力

● どこにいるかわかる
● 自動で通知が届く
● 安否確認が圧倒的に早い
● 高齢者・子どもの見守りにも使える
● 避難計画の判断材料になる

“災害時に最も役立つアプリは、位置情報アプリ”
といっても過言ではない。

日常から設定しておけば、突然の災害でも家族全員の安全を守る力になる。

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