【元消防職員・防災士が解説】防災×キキクル②|“家庭でどう使うか”を具体化する実践ガイド

キキクル(危険度分布)は、色を見るだけで今の災害リスクが瞬時にわかる最強ツール。
しかし、本当に大切なのは 「色をどう“行動”につなげるか」

ここでは、家庭でキキクルを“実際にどう使えば命が守れるのか”を具体的にまとめる。


■① 家庭用の「キキクル運用ルール」を作る

キキクルを見ても、行動ルールが曖昧なら逃げ遅れる。
家庭の事情に合わせた“行動基準”を事前に作ることが重要。

● 家族の状態で基準が変わる

・高齢者・子どもがいる:早めの避難が必須
・共働き家庭:帰宅困難を想定
・夜の災害:外出困難になる

【例:我が家のキキクルルール】
● 赤 → 非常持ち出し準備
● うす紫 → 子ども・高齢者は避難開始
● 紫 → 全員避難完了 or 在宅シェルター化

家庭ごとに迷わないルールを決めておくことが命を守る。


■② “場所ごとの危険度”をチェックしておく

避難判断で重要なのは「自宅」だけではない。
あなたの行動範囲すべてが避難判断に関わる。

● 自宅
● 職場
● 子どもの学校
● 親の家
● よく行くスーパー・病院
● 通勤ルート・橋・川沿い

これらをキキクルで確認し、「危険が高まりやすい場所」を把握しておくと動きやすい。

※特に川沿い・谷地形は危険度が上がるのが早い。


■③ “避難の順番”を決めておく

災害時は、全員一斉に動く必要はない。

【避難優先順位の例】
① 行動に時間がかかる人(高齢者・妊婦・幼児)
② 場所に弱点のある人(川沿い・斜面近くの家)
③ 家族全体の避難準備
④ まだ安全な人の最終避難

キキクルの色が変わった瞬間にスムーズに動けるよう、優先順位を事前に決めておく。


■④ キキクルの“危険レベル変化”を見逃さないコツ

キキクルは更新間隔が短い。
だからこそ次の工夫で見逃しを防ぐ。

● スマホのホーム画面にショートカット
● 気象庁アプリのプッシュ通知
● X(公式防災アカウント)のリアルタイム情報
● 家族グループLINEに「危険色のスクショ」を送る

危険が迫るときは、「色の変化を家族全員が共有する」体制が重要。


■⑤ 在宅避難と避難所避難の切り替え判断にも使える

キキクルは「どこに避難すべきか」の判断材料にもなる。

● 自宅周辺が赤・紫の場合

→ 自宅滞在は危険。早期に避難所へ。

● 避難所周辺も紫の場合

→ 自宅の方が安全な場合もある。
→ 在宅避難・垂直避難を検討。

● 両方安全な場合

→ 移動リスクを避け、自宅で待機が基本。

“自宅と避難所の安全度を比較できる”のはキキクルの大きな利点。


■⑥ 家族の「判断のズレ」をなくすツールとして最適

災害時、家族間で判断が分かれることは多い。

● 「まだ大丈夫じゃない?」
● 「避難なんて大げさだよ」
● 「仕事だから帰れない」

そんなとき、キキクルの色は“客観的基準”になる。

● うす紫 → 子どもは避難
● 紫 → 全員避難
● 深紫 → 移動せず垂直避難

家族会議より、紫のマップが圧倒的に説得力を持つ。


■⑦ 車避難の可否も判断しやすい

大雨時の車避難はとても危険。
キキクルを見ることで、次が判断できる。

● 川沿いが紫 → 車は絶対に使わない
● 道路周辺が紫 → 徒歩避難優先
● うす紫 → 早めの出発で渋滞回避

特に「紫のエリアを通るルート」はNG。
リアルタイムでルートの危険度を確認できるのは大きな強み。


■まとめ|キキクルは“家庭防災の標準装備”にすべきツール

キキクルは、単なる地図ではなく
「家族の生存率を上げる判断システム」 だ。

● 色で行動基準を作る
● 危険エリアを事前に把握
● 家族全員が同じ判断を共有
● 避難の優先順位を決める
● 自宅と避難所の安全比較ができる
● 車避難の判断材料になる

家族の命を守るために、“キキクルを見る習慣”を今日から生活に組み込んでほしい。

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