災害時の避難生活では、人とペットが密集し、
普段よりも衛生環境が悪化するため、感染症が一気に広がりやすくなる。
特に“空気感染・接触感染”は避難所特有の大きな課題。

ペットを守り、人とのトラブルを避けるためにも
正しい知識と対策が不可欠だ。

■① 避難所でペットが感染しやすい病気とは？

避難生活で特にリスクが上がるのは次の感染症。

● ケンネルコフ
● パルボウイルス
● コクシジウムなどの寄生虫
● 真菌（カビ）感染
● ノミ・ダニ媒介感染症

これらは
“接触” “空気” “環境汚染”
によって広がりやすく、避難所での集団生活では特に注意が必要。

■② 空気感染を避けるには「距離」と「換気」が最重要

ペット同士の咳・くしゃみや、排泄物の臭気から
ウイルス・菌が拡散しやすい。

● ケージを密集させない
● 人の寝床から少し離す
● 空気の通り道を作る
● ケージにカバーをかけて飛沫を防ぐ

特に夜間は換気が悪くなるため
“距離の確保”が最大の防御になる。

ペットは直接触れ合うだけでなく、
人の衣類・手・タオルなどを介して感染する。

避難所で徹底したい行動は次の通り。

● 排泄物処理後は必ず手指消毒
● 食器・タオルは他の家庭と共有しない
● 濡れタオルで体を拭く
● ケージ・床はアルコールで拭き取り

“共用物を使わない”だけでも感染リスクは大幅に下がる。

災害時のペットは環境変化で強いストレスを受け、免疫が低下する。

● 落ち着く毛布やお気に入りのおもちゃ
● ケージカバーで視界を遮る
● 飼い主の声がけ
● 水分補給をしっかり
● ご飯が食べられない場合はペースト食を準備

ストレス軽減＝感染症予防
というほど重要なポイント。

避難所には、
● ワクチン未接種
● ノミダニ予防をしていない
● 持病がある
● 感染症にかかっている可能性がある
というペットが混在する。

そのため、あなたのペットを守るためには…

● 他のペットへ近づけない
● ケージ外での散歩は短時間・人混みを避ける
● 飲み水・食器は必ず持参する

“自己防衛”が最も効果的な予防策になる。

感染症予防のために備えておきたい物。

● ウェットティッシュ
● ペット用消毒液
● 使い捨て手袋
● ペットシーツ
● ゴミ袋（二重袋）
● 抗菌マット
● 小型ケージ
● 使い捨て食器

これらを“非常持ち出し袋にまとめて入れる”と避難時に迷わない。

避難所では判断が遅れるほど危険。

● 咳が続く
● 鼻水
● ぐったりしている
● 下痢・嘔吐
● 食欲がない
● 皮膚をかゆがる

こうした症状が出たら早めの相談を。
自治体はペットの健康相談窓口を設けていることがある。

避難生活で感染症が広がる理由は
● 密集
● 不衛生
● ストレス
● 距離の近さ
● 未接種ペットの存在
と非常に多い。

だからこそ、
● 距離の確保
● 清潔の維持
● 排泄物の徹底管理
● ストレスケア
● ワクチン・予防薬
が、ペットの命を守る最強の防災となる。

災害は避けられない。
しかし“感染症から守る準備”は、今日から必ずできる。

あなたの大切な家族を守るために、今すぐ行動してほしい。