近年、サウナブームによって大型サウナ・温浴施設の利用者が急増している。
しかし、サウナ施設は「火災・停電・転倒・密集・高温」という、災害時に弱点となる要素を多く抱えている場所でもある。
ここでは、利用者が知っておくべき“サウナ施設での防災ポイント”をまとめる。
■サウナ室は高温・低酸素になりやすい|火災時は数十秒で危険域
サウナ室は木材・高温・暗さが揃い、
ひとたび火災が起きると被害が一気に広がる。
● 砂時計・サウナマット・木材は可燃物
● ロウリュの蒸気は視界を奪う
● 出入口が少なく密室性が高い
火災や停電が起きた場合、サウナ室は“最も危険な場所”になる。
災害時は迷わずサウナ室から即時退避する。
■浴場は“滑りやすさ × パニック”で事故リスクが高い
災害発生直後、浴場では転倒事故が急増する。
● 床が濡れていて滑る
● 暗闇で足元が見えない
● 人が一斉に動いて混乱
特に停電時は危険が跳ね上がる。
手すり・壁沿い・段差を確認しながら落ち着いて移動することが重要。
■停電時は“全裸で動けるか”がポイント|寒さと火災の両リスク
停電が起きると、サウナ施設は一気に環境が変わる。
● 非常灯の明るさはかなり弱い
● シャワーが止まる
● 暑さ → 一転して寒さに
● 体が濡れていると低体温症のリスク
館内放送が機能しない場合もあり、
自ら冷静に判断して動く必要がある。
まずはバスタオルや館内着を確保し、体を冷やさないことが大切。
■ロッカー室は“避難支援の起点”になる
ロッカー室は比較的広く平坦で、安全確保しやすい。
● 体を拭いて保温できる
● 荷物を取ってスマホを確保できる
● 非常口の位置を確認しやすい
災害発生時は、ロッカー室へ戻って体勢を整えるのが最適。
館内の避難誘導が始まる前に、
「スマホ・タオル・館内着・靴」を確保しておくことが重要。
■サウナ施設の“非常口・避難ルート”は先に確認しておくべき
多くの人が、非常口の位置を知らないまま利用している。
しかし、サウナ施設は構造が複雑で、出口まで時間がかかることも多い。
● 入館直後に非常口をチェック
● 浴場からの避難ルートを確認
● 非常灯の位置を把握
暗闇や蒸気で視界が悪くなる災害時、
“避難ルートを知っている人”だけが素早く動ける。
■サウナ利用者が災害に強い理由|心を整える習慣が役立つ
サウナ愛好者はストレス耐性が高く、
災害時にも冷静に行動しやすい。
● 呼吸を整える習慣
● 心拍のコントロール
● 熱ストレス耐性
● 集中力の回復力
これは非常時に大きなアドバンテージとなる。
■まとめ|サウナ施設は“快適 × 危険”が同居する場所。災害時の行動が命を守る
サウナ施設で生き延びるポイントは次のとおり。
● サウナ室は即避難
● 浴場は滑るため“ゆっくり慎重に”
● 停電時は寒さ対策を最優先
● ロッカー室で体勢を立て直す
● 非常口は入館時に必ず確認
サウナは最高の癒し空間だが、
同時に“災害弱者”になりやすい場所でもある。
施設の特性を理解し、
非常時の動きをイメージしておくだけで、
あなたの安全は確実に高まる。

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