【元消防職員・防災士が解説】サウナ好きが必ず知っておきたい“災害リスク”|安全に楽しむための実践ポイント

サウナは健康効果が高く、心身のリセットに最適な空間だが、
“防災の視点”で見ると、いくつもの危険が潜んでいる。

特に地震・停電・火災などの災害は、
サウナ利用中の状況を一瞬で「危険地帯」に変えてしまう。

ここでは、サウナ好きが知っておくべき防災ポイントをまとめる。


■サウナ中の地震は“最も危険な状況”|身体が動きにくい状態に要注意

サウナ室は以下の理由で災害リスクが高い。

● 高温による判断力低下
● 暗い室内で出口が分かりにくい
● 視界が蒸気で悪化
● 立ち上がるだけでふらつく人も多い

強い揺れを感じたら、
すぐに座った状態で頭を守り、揺れがおさまり次第、速やかに退室

やけどや転倒のリスクがあるため、
無理に立ち上がらないことが重要。


■ロウリュ中の災害は“視界ゼロ”になる|パニックを防ぐには準備が必要

ロウリュは温度・湿度が一気に上昇し、
次の危険が発生しやすい。

● 蒸気で前が見えない
● めまい・立ちくらみ
● 一斉に退室して混乱

災害時にロウリュと重なると、
パニックによる事故が最大のリスクとなる。

普段から「座った位置から出口の方向」を把握しておくことが大切。


■サウナ施設の停電は“暗闇 × 湿気 × 転倒”で事故が多発する

停電はサウナ施設にとって最悪の状況を招く。

● 非常灯だけでは足元がほぼ見えない
● 湿った床で転倒リスク急上昇
● シャワー・給湯システムが停止
● 館内放送が聞こえにくくなる

特に浴場では、暗闇+濡れた床で多くの事故が起きている。

停電した瞬間は、以下を徹底する。

① 立ち上がらず、まずは体勢を安定させる ② 手すり・壁沿いにゆっくり動く ③ ロッカー室に戻って体を拭き、保温する


■サウナ施設は“構造が複雑”|避難経路は一度確認しておくべき

多くの施設は以下の特徴がある。

● サウナ→水風呂→洗い場→ロッカーが離れている
● 出入口が少ない
● 非常口が見えにくい位置にある

災害発生時、初めて避難経路を探しても間に合わない。

入館時に非常口の位置を確認するだけで、生存確率は大きく変わる。


■サウナ後は“脱水・低血圧”で動きが鈍くなる|災害時は危険

サウナ後の身体は次の状態になりやすい。

● 脱水
● 血圧低下
● ふらつき
● 判断力の低下

この状態で災害に遭うと、
正常に歩けず、避難が遅れる危険がある。

水分補給と休憩は、
防災の観点でも必須のセルフケアになる。


■サウナ施設で災害に強くなる“5つの行動”

● 非常口・避難ルートを入館直後に確認する
● サウナ室では出口の方向を把握しておく
● ロウリュ時は視界不良を想定しておく
● 災害発生時はロッカー室へ戻り体を保温
● 停電時は無理に動かず、壁沿いでゆっくり歩く

たったこれだけで、
サウナ中の災害リスクは確実に下がる。


■まとめ|サウナ好きこそ“防災”が命を守る

サウナは健康を守る最高の空間だが、
災害が起きると一気に弱点となる。

● 高温
● 湿気
● 暗闇
● 滑りやすさ
● 複雑な構造

これらを理解して行動を準備しておくことが、
サウナを“安全に楽しむための技術”になる。

防災を知ることは、サウナをもっと楽しむための最強のスキルだ。

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