【元消防職員・防災士が解説】サウナ利用中に地震が起きたらどうする?|命を守る“正しい行動手順”まとめ

サウナは“密閉空間・高温・裸”という特殊環境で、
地震が起きたときの行動が難しい場所のひとつ。

実際、震度5以上の揺れで
● 照明の落下
● 壁・天井材の剥落
● ロッカーの転倒
● 浴場のガラス破損
などが発生し、逃げ遅れや負傷例も多い。

ここでは、サウナ利用中に地震が発生した際の
もっとも安全な行動を解説する。


■サウナ室で地震が起きた瞬間の“最優先行動”

サウナ室は木製ベンチ・ヒーター・照明など落下物が多い。

揺れた瞬間は、まず以下を徹底する。

頭を両腕で保護
ヒーターから離れる
出口に走らない(転倒リスク大)
ベンチ下・壁際へ移動

サウナ室の中は滑りやすく、
パニックで走ると転倒して火傷する可能性が高い。

揺れが収まるまで、安全な体勢で待つことが最優先。


■揺れが収まったら“煙・熱・破損”を確認してから退出する

サウナ室は高温のため、
地震で設備が壊れると火災につながることがある。

以下の異常があれば即退室。

● 焦げ臭い匂い
● 煙が出ている
● ヒーターの異常音
● 照明・木材破片が落下している

やけど防止のため、
ベンチの手すりや壁を伝って出口へ移動するのが安全。


■浴場・脱衣所に出た後の“危険ポイント”

地震後の浴場は非常に危険。

● 破損したガラス片
● 水で滑る床
● 倒れたロッカー
● 暗闇(停電)
● 天井材の落下

必ず 歩いて移動し、壁沿いを進む のが鉄則。

サウナ室よりも浴場のほうが負傷が多いのは、
地震後の“床の滑り”が原因。

焦って走らないことが命を守る行動になる。


■まずはロッカー室へ移動し、服を着てから避難行動へ

地震後の避難では、裸のまま行動するとリスクが増える。

● ガラス片でのケガ
● 外気温での低体温症
● 滑りやすい足元で転倒

そのため、最初にロッカー室へ向かい
最低限の服・タオル・サンダルを身に付けることを優先。

※火災が発生している場合は、この限りではなく即避難。


■津波警報・大津波警報が出た場合は“最短ルートで高台へ”

海沿いの温浴施設では津波避難が絶対に必要。

● 海岸から離れた出口を使う
● ロッカー室で着替えている余裕はない
● 裸足でも走って逃げる判断が必要

サウナ利用中でも、
津波警報発令=直ちに高台へ避難が鉄則。


■サウナ利用前にできる“地震対策の予備行動”

● 入館時に非常口を確認
● ロッカーの位置と出口の位置を把握
● 浴場のガラス・棚・機器の位置を確認
● スマホと財布をロッカーの取り出しやすい位置に

災害は“事前の行動”で生存率が大きく変わる。


■まとめ|サウナ中の地震は“パニックにならないこと”が最強の防災

サウナは特殊環境だからこそ、
地震時の行動を知っておくだけで大きく安全性が上がる。

● 揺れた瞬間は頭を守る
● ヒーターから離れる
● 走らず、揺れが収まってから退室
● 浴場は滑るので“歩く”が鉄則
● ロッカー室で服を着てから避難
● 津波警報は即高台へ

たったこれだけで、
サウナ中の災害リスクは大幅に下げられる。

安心してサウナを楽しむためにも、
今日から“防災目線のサウナ習慣”を身につけてほしい。

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