東京の大地震では「揺れ」よりも、その後に起きる“火災の連鎖”が最大の脅威となる。
特に昼間は人口が一極集中するため、火災・延焼・煙による被害が一気に広がる。
ここでは、東京で火災が同時多発した際に、ビル内・商業施設・屋外にいる人がどう行動すべきかをまとめる。
■① 高層ビル内は「揺れ直後の火災」が最大リスク
高層ビルは耐震性が高いが、火災は別問題。
● 機械室・倉庫・飲食店の火災
● 電気設備のショート
● スプリンクラー故障
● 煙が縦方向へ広がる“煙突効果”
地震直後は一時的に火災が増えるため、最初の5分が生死を分ける。
■② 揺れが収まったら「煙のある方向には絶対に行かない」
東京の火災で最も危険なのは“煙”。
● 煙は数十秒で視界ゼロ
● 有毒ガスで意識を奪われる
● 階段室に煙が回ると逃げられない
避難経路が煙で塞がれているなら、フロアで待機する方が安全なこともある。
■③ 商業施設は“防火区画”で生き延びる設計になっている
ショッピングモール・地下街・複合施設は、火災を「区画で止める」構造。
● 防火シャッター
● 防煙垂れ壁
● スプリンクラー
● 自動火災報知設備
係員の誘導に従えば、広域火災でも生存率が高い。
■④ 屋外にいるときは「火が見えなくても風向きで判断」
東京の延焼速度は“風”で決まる。
● 風上へ逃げる
● ビル沿いを歩かない
● 交差点は火災が集まりやすい
● 車が燃えている道路には近づかない
煙の広がる方向に進むのは最悪の判断。
■⑤ 高層階では「下に逃げる」だけが正解ではない
火災の階より下が危険な場合もある。
● 下階が炎上していたら下降しない
● 屋上が避難可能なら選択肢
● 水平避難できるビルと連結している場合もある
“階数で判断”ではなく“火元の位置”で判断する。
■⑥ 東京の地震火災は「同時多発・救助が遅れる」が前提
広範囲で火災が増えるため、消防車がすぐに来られないこともある。
● 消防力は地震直後に分散
● 道路閉塞で到着が遅れる
● 消火栓が破損する場合もある
「自分で逃げ切る力」が都市部では必須。
■⑦ 家族は“火災が見えたら合流を諦める”こと
火災多発時の東京では、徒歩帰宅は極めて危険。
● 火災エリアに突入してしまう
● 道路閉鎖で行動が制限される
● ガラス落下・看板転倒のリスク
火災が周囲に見えるなら、親も子どもも“動かない”が最適。
■⑧ もし炎や煙が迫ったら「身体を低く」「濡れタオルは有効」
● 低姿勢で移動(煙は高い位置に溜まる)
● 濡れタオルや服で口鼻を覆う
● 上階へ逃げる判断も必要
● 炎の方向に背を向けて最短距離で避難
シンプルだが、生存率を左右する行動。
■⑨ 夜間より“昼間の火災”のほうが死亡率が高い理由
● 人口密度が高い
● 移動中の人が多い
● 火災が複数発生
● 情報が錯綜
だからこそ東京の昼間の災害では「逃げない判断」が重要。
■まとめ|火災が多発した東京では“動かない勇気”が命を守る
● 煙を避ける
● 暗闇の階段に入らない
● 火元の方向に向かわない
● 家族と無理に合流しない
● 建物の防火設備を信じる
東京の都市型火災では、“その場で安全を確保する”ことが最も合理的な行動になる。
あなたが落ち着いて行動できれば、家族全員の生存率は飛躍的に上がる。

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