東京は、朝から夕方まで 家族が別々の場所で過ごす時間が圧倒的に長い都市。
通勤・通学・買い物・習い事…
だからこそ、地震や火災、水害が起きた時に
「家族と一緒にいない状態で被災する」 のが前提となる。
ここでは、首都直下地震など“昼間に起きる災害”で
親と子どもが離れている場合の最適行動を解説する。
■① 「迎えに行く」が最も危険な行動
災害時、親の多くが考えるのは
「すぐ子どもを迎えに行かなきゃ」
という行動。
だがこれは 最悪の選択 になる可能性が高い。
● 倒壊・ガラス落下の危険
● 火災延焼の道を歩くことになる
● 群衆パニックに巻き込まれる
● 鉄道停止で移動不能
● トンネル・歩道橋の危険
子どもより、親のほうが危険に巻き込まれる可能性が高い。
学校・保育園・幼稚園は避難体制が整っているため、
「迎えに行かない」ほうが子どもを守れる。
■② 子どもは学校・保育施設に“保護体制下”で守られる
東京の学校・保育施設は災害時の保護体制が強い。
● 施設自体の耐震性が高い
● 給食室や備蓄倉庫がある
● 教職員が訓練を受けている
● 校庭・屋上等の避難場所が確保されている
● 引き渡しルールが徹底されている
親が到着するまで、子どもは 最も安全な場所で守られる。
■③ 家族ルールは“事前に決めておく”と命が守られる
災害時は通信障害で連絡が取れないことがある。
だからこそ、事前に次の内容を
紙やスマホメモに書いて共有 しておく。
● 連絡がつかない時は迎えに行かない
● 子どもは学校・園で待つ
● 親は自分のいる場所で安全確保
● 集合場所の第一・第二・第三候補
● 夜間は無理に移動しない
● 帰宅は“翌日以降”になる可能性も理解する
災害時の“迷い”は命取り。
行動をあらかじめ決めておくことが最も重要。
■④ 親は「安全確保」→「情報収集」が最優先
親が最初にすべき行動は、
子どもに会いに行くことではなく
① その場で安全確保
② 正確な情報収集
この順番が鉄則。
● 建物の安全確認
● 落下物・ガラスを避ける
● 火災の有無を確認
● スマホのバッテリーを節約
● 気象庁・東京消防庁・自治体情報のチェック
焦って移動するより、まず自分が安全であることが
“家族全員の安全”につながる。
■⑤ 171・LINE安否確認を必ず使えるようにする
連絡手段はこれ一択。
● 災害伝言ダイヤル171
● Web171
● LINE安否確認
● 携帯キャリアの安否サービス
特に171は停電・通信障害に強い。
親子で説明し、使い方を“実際に練習”しておくと安心。
■⑥ 帰宅困難は必ず起きる。親は職場待機が安全
首都直下では、鉄道の長時間運休がほぼ確実。
● 数百万人の帰宅困難者
● 徒歩帰宅は危険すぎる
● 橋・高架などの通行が制限される
● 夜間はガラス落下のリスクが跳ね上がる
会社員であれば多くの職場が
災害時の帰宅困難者対策 をしている
● 水・食料の備蓄
● 寝袋・簡易トイレ
● 社内安否確認システム
そのため、
職場で待機するほうが子どもの安全に直結する。
■⑦ 子どもの“持ち物”で安全を底上げできる
災害は“子どもだけの時間”に起きることがある。
リュックに入れておくべき必須アイテムは次。
● 連絡カード（両親の名前・電話番号・住所）
● 小型ライト（笛付き推奨）
● モバイルバッテリーは学校のルールに従う
● ハンカチ・タオル・ティッシュ
● 絆創膏・簡易包帯
「子どもだけでも自分を守れる道具」を持たせることが大切。
■⑧ まとめ｜親がすべきことは“迎えに行く”ではない
東京の災害は、
家族が別々の場所で被災するのが前提。
だからこそ、親がすべきことは
● 迎えに行かない
● 自分の安全確保
● 正確な情報収集
● 子どもは施設に任せる
● 家族ルールを普段から共有
● 171・LINE安否を必ず使う
この行動が、
“親子ともに安全に再会する唯一の道”。
東京で家族を守るために、
今日から準備を始めよう。
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