【元消防職員・防災士が解説】東京のエレベーター閉じ込めが“災害二次被害”を生む理由と対処法

大地震が東京を襲うと、エレベーターの停止・閉じ込めは数千件規模で同時発生する。
これは単なる「閉じ込め事故」ではなく、都市の安全を揺るがす“二次災害の引き金”にもなる。

ここでは、なぜエレベーター閉じ込めが危険なのか、
そして被害を最小化するために何をすべきかをまとめる。


■① “閉じ込め=命の危険”ではないが、長時間の拘束が問題

エレベーターは安全装置で止まるため、
閉じ込め=即危険というわけではない。

しかし東京の場合、問題は 「救出までの時間」

● 同時多発で1台あたりの到着が遅れる
● 救助隊が交通渋滞で現場へ行けない
● ビルが密集し作業スペースが狭い
● 余震で作業開始が遅れる

結果、
3〜5時間の閉じ込め
長いと 半日以上 になることも想定されている。

狭い密室で長時間…これは精神的・肉体的に大きな負担となる。


■② 夜間はさらに危険:体温低下・パニック・低酸素

停電や空調の停止により、密室環境は急速に悪化する。

● 冬:体温低下で震えが止まらない
● 夏:高温多湿で脱水や熱中症リスク
● 暗闇でパニック
● 呼吸は問題ないが“低酸素感”で不安が増大

特に子ども・高齢者は強いストレスを受ける。


■③ 閉じ込めが“都市の機能停止”を引き起こす

閉じ込めは個人の問題では終わらない。

● 警察・消防の救助要請が殺到
● 交通が麻痺し、救助隊が動けない
● 高層オフィスで大量の閉じ込め
● 商業施設で買い物客が取り残される
● 医療機関・介護施設のエレベーター停止

結果、
本来救うべき“重症者の救命”が遅れる
という深刻な影響が出る。

エレベーター閉じ込めは、都市防災における大問題なのだ。


■④ 閉じ込められたときに絶対にやるべき行動

閉じ込めは「落ち着いて行動すれば」命に関わらない。

● 非常ボタンで通報
● インターホンで状況を伝える
● 揺れが収まるまで待つ
● 無理にこじ開けない(転落の危険)
● スマホの電池を節約
● 換気口付近で落ち着いて呼吸する

落ち着いて対処すれば安全に待てる。


■⑤ 閉じ込め“予防”として個人ができること

東京で働く人は、次の対策が重要。

● 出勤・外出時はスマホを必ずフル充電
● モバイルバッテリーを常に持つ
● 水と飴など軽食をバッグに入れておく
● 心臓持病がある人は医師と要相談
● 夜間の高層ビル滞在は特に注意

これだけで閉じ込めリスクは“大幅に”軽減できる。


■⑥ ビル管理側は“緊急対応マニュアル”が必須

エレベーター閉じ込めは、施設側の対応スピードで被害が変わる。

● 管理室の24時間体制
● エレベーター会社との即時連携
● 住民・従業員へのアナウンス
● トイレや水の提供
● 階段誘導の安全確保

特に商業施設・ホテル・大学・オフィスは、
閉じ込め時の初動が利用者の安全を左右する。


■⑦ 東京の人は“閉じ込めは起こる”前提で準備を

高層ビルが密集し、人口が多い東京では、

● 数千人規模の閉じ込め
● 救助隊の遅延
● 長時間の停電と空調停止

これらは 起きてから考えるのでは遅い

“閉じ込められる前提で対策する”ことが、
都市で生きる人に必要な防災だ。


■まとめ|閉じ込めは防げる。準備すれば怖くない。

エレベーター閉じ込めは大地震の「典型的な二次被害」。
しかし、次の3つを守れば生存性は高まる。

● 落ち着いて待つ
● 無理に脱出を試みない
● 事前準備で“長時間拘束”に備える

東京で働く・暮らす人にとって、
エレベーター防災は“必須の生活スキル”と言える。
今日からできる対策で、自分と家族を守ってほしい。

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