【元消防職員・防災士が解説】エレベーター停止が長期化した時に必要な家庭の備え

大地震や大規模停電が発生すると、
エレベーターは安全が確認されるまで“数時間〜数日”停止することがある。
高層マンションでは生活そのものが大きく制限され、
特に高齢者・妊婦さん・小さな子どものいる家庭では負担が一気に増える。

ここでは、エレベーター停止が長期化したときに
家庭で準備しておくべきポイントをまとめる。


■① まず必要なのは“階段移動が前提の備蓄”

エレベーター停止=荷物が運べない。
つまり、普段より多めの備蓄が必要になる。

おすすめはこの3つ。

水の備蓄は最低3日〜7日分(人数×1日3L)
食品は持ち運び不要のものを選ぶ(レトルト・缶詰・常温保存食)
トイレットペーパー・ティッシュなど軽い生活用品は多めに確保

特に水は「上層階ほど運ぶ負担が増える」ため、
常に少し余裕を持った量をストックしておく。


■② 高齢者や体力に不安がある人向けの“階段対策”

階段移動は想像以上に体力を使う。

● 5階以上
● 気温が高い日
● 体調不良

これらの条件が重なると、階段移動が危険になる。

準備しておくべきは以下。

折りたたみ杖・軽量の登山ポール
ペットボトル水を詰めた小型バッグ
階段の転落防止に滑りにくい室内履き

特に登山ポールは高齢者の負担を大幅に軽減してくれる。


■③ 生ゴミ・排水の“運搬問題”も大きい

エレベーターが止まると、
● ゴミ捨て
● 買い物袋の運搬
● 荷物の持ち帰り
など、すべての移動が階段になる。

そこで便利なのが、

折り畳み式の軽量キャリー
リュック型の買い物バッグ

両手が塞がらない状態にすることで、
階段でも安全に運搬ができる。


■④ トイレ問題は“マンションほど深刻になる”

水が出ても、汚物を階下の集積場まで運べないと困る。

● ポータブルトイレ
● 緊急トイレ袋(凝固剤タイプ)
● 大型ゴミ袋

この3つを備えておくと、
エレベーター停止中でも衛生状態を保ちやすい。

特にトイレ袋は「最低30回分」が安心ライン。


■⑤ 階段避難を想定した“家族ルール”を作る

エレベーターが止まった時、
誰がどう行動するかを決めておくと混乱が減る。

● 毎朝の“水の残量チェック役”
● ゴミ捨ては「小袋×複数回」に分散
● 高齢者の階段移動は家族が付き添う
● 重い荷物はまとめ買いせず、小分けで購入

特にマンション住民は“共同生活の視点”が重要。
無理に大量購入する行動は避けたい。


■⑥ 停電が長引くと“自宅熱中症”が急増する

エレベーター停止=空調停止とセットで起こることが多い。

必要なのは次の備え。

● 保冷剤(冷凍庫に多めに)
● 充電式ハンディファン
● 暑い日の階段移動は午前中に限定
● 水分補給は意識して多めに

夏場のマンション上層階は、
外より暑くなることが珍しくない。


■⑦ 長期停止に備えた“心の準備”も防災の一つ

エレベーターが動かない数日間は、
思った以上に生活にストレスがたまる。

● 外出が億劫
● 買い物が困難
● 高齢者の孤立
● 子どもが退屈して不安になる

こうした心理的な負担を軽減するために、
以下のアイテムも役立つ。

● モバイルバッテリー
● 家遊びできるグッズ
● ラジオ(情報収集)
● 暗闇対策のランタン


■まとめ|“エレベーターが止まる前提”で備える家庭が強い

マンション防災の最大リスクは、
「上に住んでいるほど不利になる」こと。

だからこそ家庭では、
● 水や食料は多めに備蓄
● 階段移動の補助グッズを準備
● トイレ対策を充実
● 家族ルールを事前に決める

この4つを徹底しておくと、
エレベーター停止が長期化しても安全に生活できる。

今日からできることから整えてほしい。

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