熊の出没が全国で急増し、ドライブ中に突然遭遇するケースが珍しくなくなった。
特に早朝・夕方・山道・農道・河川近くはリスクが高い。
ここでは、車で熊に遭遇した際に“事故につながる危険行動”と
“家族を守るための正しい行動”をまとめる。
■① 絶対に窓を開けない
写真や動画を撮りたくて窓を開けた瞬間、
熊は匂い・音・動きを敏感に察知する。
ダメな例
● 子どもが「見たい！」と窓を少し開ける
● 換気のつもりで開ける
● 撮影のためにスマホを外へ向ける
正しい行動
● すべての窓を閉める
● ロックを確認する
● 車内灯をオフにして熊を刺激しない
■② 絶対にクラクションを鳴らさない
大きな音は熊を逆上させる可能性がある。
ダメな例
● 驚いて反射的にクラクション
● 熊を追い払えると思い込む
正しい行動
● エンジン音だけで十分距離が取れる
● 車を急発進させない（刺激になる）
■③ 絶対に車外へ出ない
写真撮影や興味本位で外に出るのは命に関わる。
ダメな例
● 撮影の“ベストポジション”を探しに外へ
● 子どもが先にドアを開ける
● 熊と距離があるから大丈夫と勘違い
正しい行動
● 全席シートベルトを締めたまま待機
● 外へ出たい子どもには即座に声かけ
■④ スマホ撮影に集中しない
熊遭遇時の事故で多いのが“撮影に夢中になって状況が見えていない”状態。
ダメな例
● 熊が動いたのに気づかない
● 後続車が接近していることに気づかない
● フラッシュ撮影で熊を刺激
正しい行動
● 熊が動いた瞬間に逃げられるよう視野を広く
● 撮影は最優先事項ではない（命優先）
■⑤ 熊に背を向けて方向転換しない
急いでUターンしようとして熊と近づくケースが多い。
ダメな例
● 熊に背中を向けて急ハンドル
● 方向転換で車が脱輪・接触
正しい行動
● ゆっくりバックしながら距離を取る
● 安全な場所まで後退してから向きを変える
■⑥ 食べ物の匂いを外に出さない
熊が最も反応するのは「匂い」である。
ダメな例
● お菓子の袋を開ける
● 食べかけのパンを車に置いたまま
● 生ゴミを車外に少し置く
正しい行動
● 車内に食べ物を放置しない
● 匂いの強いものは袋を二重にする
■⑦ 子どもをパニックにさせない
子どもの叫び声・泣き声は熊を刺激する。
正しい準備
● 熊を見ても声を出さないルール
● 親の声だけを聞く練習をしておく
● 非常時は深呼吸で落ち着く方法を教える
■安全に離脱する“黄金ルール”
車で熊と遭遇したら、次の5つだけ守ればよい。
● 車から出ない
● 窓を開けない
● クラクションを鳴らさない
● 撮影に集中しない
● ゆっくり静かに後退して離れる
この基本が徹底できると事故リスクは激減する。
■まとめ
熊遭遇はパニックを起こしやすいが、
“やってはいけない行動”を知っておくだけで生存率が大きく上がる。
家族全員が同じ行動を取れるように、
日頃からルールを共有しておくことが何よりの防災になる。
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