食物アレルギーをもつ子どもにとって、災害は通常時の何倍も危険が増す。
避難所の食事、ストレス、医療の遅れ――どれもリスクを引き上げる要因だ。
ここでは、子どもの命を守るために大人が必ず押さえておくべき実践的な防災対策をまとめる。
■① 避難所の食べ物は“子どもにとって最も危険”
避難所では次のようなリスクが一気に高まる。
● 炊き出しの原材料がわからない
● 調理器具の使い回しでアレルゲン混入
● 差し入れ食品の成分表示が無い
● パン・お菓子に卵・乳が多く含まれる
● スタッフが全員、アレルギーに理解があるわけではない
子どもは「食べたい」気持ちから、危険な食べ物を口にしてしまうこともある。
大人の管理が“命の防波堤”になる。
■② 最低1週間分の“完全に安全な食料”を備蓄
子ども用アレルギー対応食は入手が難しい。
だからこそ「家で全て完結できる備蓄」が重要になる。
● アレルギー専用レトルト(カレー・シチュー等)
● 原材料がシンプルな主食(米・うどん・パスタ)
● ミールパウチ・レトルトおかゆ
● アレルギー対応スナック
● 子どもの好みを把握した食品
● ミネラルウォーター
● ストロー・使い捨て食器
大切なのは「災害でも普段と同じ食事ができるようにすること」。
■③ 避難所では必ず“最初に申告する”
受付時に必ず伝えるべきことは3つ。
● 子どもに食物アレルギーがあります
● ○○(卵・乳製品など)が食べられません
● 炊き出しは必ず成分を確認してから受け取ります
これは“遠慮ではなく命のため”。
■④ 子どもが“勝手に食べない仕組み”を作る
災害時は、お菓子やパンの配布が多い。
● 原材料不明のお菓子
● 提供者がアレルギーを知らない炊き出し
● 周りの子どもが食べていて誘惑される
● 大人が忙しい間に食べてしまう
これを防ぐには…
● 子どもと事前に「食べていい物・ダメな物」を共有
● 手の届く場所に安全な専用食を置く
● “これは食べていいよボックス”を作る
小さな習慣が、大きな事故を防ぐ。
■⑤ アナフィラキシー対応は“迷わず即行動”
子どもは症状をうまく説明できない。
● かゆい
● お腹が痛い
● のどが変
● 元気がない
● 蕁麻疹
こうした変化が出たら…
① 迷わず薬(エピペン)
② 救急要請(119番)
③ 周囲の大人に助けを求める
“様子を見る”は最も危険。
■⑥ 学校・保育園・習い事にも情報共有
災害時、子どもが親と一緒にいない可能性がある。
● 学校の防災対応
● アレルギーリストを提出
● エピペンの保管場所
● 代替食の準備
「親がいなくても安全を確保できる仕組み」を平常時から作ることが大切。
■⑦ 子どものストレスを軽くする配慮も必要
災害時は環境の変化でアレルギーが悪化しやすい。
● 睡眠不足
● 温度・湿度の変化
● 大きな音や人混み
● 食事の不安
できる限り落ち着けるスペースを確保し、
安心できる“いつもと同じ味”の食品を用意しておくと症状が出にくくなる。
■まとめ|アレルギーを持つ子どもは“最優先で守るべき命”
災害時、食物アレルギーの子どもは圧倒的に弱い立場になる。
しかし、次の3つを徹底すればリスクは確実に下げられる。
● 安全な食料を十分に備蓄
● 避難所で必ず申告
● 食べても良い物を明確にしておく
「守れるのは、準備している家族だけ」。
今日できる対策から始めよう。

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