【元消防職員・防災士が解説】非常食は「味のバリエーション」が命を守る理由|同じ味ばかりは“心が折れる”

非常食をそろえるとき、多くの人が見落としがちなのが
“味のバリエーション”の重要性

災害時はただでさえストレスが大きく、
「同じ味の食事が続く」だけで、食欲が落ち、体力も気力も奪われます。

ここでは、なぜ味の種類を増やすことが防災の成功につながるのか、
元消防職員・防災士の視点で解説します。


■ 同じ味が続くと“食欲が落ちる”

避難所でよく起きるのが、
「食べられるはずなのに、食べる気が起きない現象」

これは“味の単調さ”によって脳が飽和し、
食欲が自然に落ちてしまうからです。

特に
・白ご飯&おかずなし
・アルファ米ばかり
・レトルトの単品のみ
これは数日で確実に限界が来ます。

結果、
摂取カロリー不足 → 体力低下 → 判断力低下
という悪循環に入ります。


■ 味の種類があるだけで“元気が戻る”

味にバリエーションがあると、
人は自然と“食べたい”気持ちになります。

● カレー味
● しょうゆ味
● トマト味
● 甘味系(パン・ようかん)
● 和風出汁系
● 塩味のスープ系

これらがローテーションされるだけで、
「今日はこれを食べよう」という前向きな気持ちが生まれ、
ストレスが一気に軽減されます。

これは避難生活の長期化において、
非常に大きな差になります。


■ 子ども・高齢者は“味の切り替え”が特に効果的

特に注意すべきは
子ども・高齢者・妊婦さん

彼らは食欲が落ちやすく、
「同じ味が続く」ことで食べる量が急激に減ります。

味のバリエーションをつくるだけで、
・子どもが自分で食べようとする
・高齢者が食事に興味を戻す
・体調の悪化を防ぐ
など大きな効果があります。


■ バリエーションを増やす簡単な方法

難しいことは不要。
普段の買い物の延長で十分です。

● アルファ米:5種類以上
● パンの缶詰:甘味系とプレーン系
● レトルト:カレー・丼・パスタソースなど
● スープ類:味噌汁・コーンスープ・中華スープ
● 甘いもの:ようかん・ゼリー・ビスケット

特におすすめは
尾西食品(アルファ米)
ドライカレー、チキン、山菜、梅がゆなど種類が豊富で飽きません。


■ “美味しさ × バリエーション”が最強の防災食

非常食でいちばん重要なのは、
賞味期限ではなく 「食べ続けられること」

味の種類が多いだけで、
● 食欲が落ちにくい
● ストレスが減る
● 子どもが笑顔になる
● 毎日食べる意欲が出る

災害時の食事は、体力だけでなくメンタルにも直結します。


■ まとめ|非常食は“飽きさせない”のが最大の防災

これから備えるなら、
「種類の多さは命を守る」という視点を忘れないでください。

同じ味を大量に買うより、
少しずつ違う味を揃える方がはるかに防災力が高い。

楽しみながら食べられる非常食こそ、
あなたと家族の心と身体を救います。

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