【防災士が解説】防災×LINE③|“命を守る連絡テンプレ”を準備しておく重要性

災害時は、回線の混雑・パニック・停電・バッテリー不足などが重なり、
「伝えたいのに伝わらない」が必ず起きる。
だからこそ、平常時から“送るだけで済むテンプレ”を作っておくことが、家族の命を守る鍵になる。


■① 災害時に送るべき内容は“4点セット”

テンプレは長くしない。
命に関わる情報は、シンプルで十分。

● 現在地
● ケガの有無
● 自宅状況(停電・浸水など)
● 次の行動

例:
「自宅/ケガなし/停電あり/避難準備する」
これだけで家族は状況を正しく判断できる。


■② 家族別に“テンプレの種類”を作ると混乱しない

家族構成や働き方で、必要なテンプレは変わる。

● 子ども向け
→「学校/先生と一緒/ケガなし/迎え待つ」

● 高齢者向け
→「自宅/ケガなし/近所の◯◯さんと合流予定」

● 共働き夫婦
→「会社/帰宅困難/19時に避難所で集合」

ユーザーごとに“送れば終わる形”を作るのがポイント。


■③ 写真テンプレは“避難判断の参考資料”になる

文章だけでは伝わらないことが多い。
写真テンプレを決めておくと、避難の判断が早くなる。

● 玄関付近の浸水
● 道路の冠水状況
● 停電した家の様子
● 店の行列・混雑

災害時は言葉より“画像1枚”のほうが情報量が大きい。


■④ テンプレは“スタンプ版”も必ず用意する

特に子ども・高齢者は短時間で打てないため、
スタンプテンプレが生存率を上げる。

● 緑 → 無事
● 青 → 避難中
● 赤 → 危険
● 黄 → 迎え要請
● ハート → ケガなし(安心)

色+意味付けで、直感的に理解できる連絡方法になる。


■⑤ “家族ルール”とセットで運用すると最強

テンプレは、ルールがあることで機能する。

例:
● メッセージは最初に“テンプレ”を送る
● 返信できない時はスタンプで必ず返す
● 1時間ごとに安否更新
● 集合場所は◯◯公園
● 自宅前が浸水30cm超えたら即避難

曖昧なままでは災害時に混乱する。
テンプレ+ルールで“行動の迷い”が消える。


■⑥ テンプレは“Keepメモ”に保存すれば一瞬で呼び出せる

LINEのKeepは災害時に大きく役立つ。

● テキストテンプレ
● スタンプ対応表
● 家族ルール
● 避難場所リスト
● 緊急連絡先

すべてをKeepにまとめておけば、
いざという時に検索せずそのままコピペできる。


■⑦ “位置情報テンプレ”で安否確認が劇的に早まる

位置情報は、災害時の判断材料として強力な武器。

テンプレ例:
「現在地を送る → 5分以内に返信する」
「移動する時は出発地点と到着予定地を送る」

位置情報があるだけで、
救助が必要かどうかの判断が圧倒的に早くなる。


■⑧ 災害は“沈黙”がもっとも危険

家族から連絡が途切れると不安が一気に高まる。
テンプレがあれば、たった10秒で生存情報を送れる。

●「大丈夫/自宅/ケガなし/停電中」
●「学校/避難誘導あり/迎え不要」
●「会社/帰宅困難/◯◯避難所へ向かう」

沈黙を防ぐことが、防災コミュニケーションの最重要ポイント。


■まとめ|テンプレを用意するだけで“家族の安全度”は一気に上がる

災害時は、判断力も通信環境も普段どおりではない。
だからこそテンプレが命を救う。

● 伝えるべき内容は4点だけ
● 写真と位置情報もテンプレ化
● 子ども・高齢者はスタンプ版必須
● Keepに全て保存しておく
● 家族ルールとセットで使う

今日、たった5分で作れるテンプレが、
いつかあなたと家族の命を救うことになる。

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