強い揺れが収まると、多くの人が「もう大丈夫」と思ってしまう。
しかし、防災の現場では “揺れの後の数分〜数十分こそ最も危険” と言われる。
ここでは、なぜ揺れが止まってからも油断してはいけないのか、その理由を分かりやすく解説する。
■① 一番多いのは“揺れの後”のケガ
実は、家具やガラスの被害は揺れている最中より、
揺れが止まった後に行動を再開したとき に起きやすい。
● 床のガラスを踏む
● 倒れた家具の下敷き
● 崩れた棚の下で作業して再度落下
● 足元が見えず転倒
揺れが止まった瞬間に立ち上がるのは危険。
■② 大きな“余震”が必ず来る
震度5強以上の地震では、ほぼ必ず余震が発生する。
● 数分後に本震並みの余震
● 小刻みな揺れが連続する
● 夜間は特に気づきにくい
揺れが止まっても、次の揺れに備えた行動が必要。
■③ 火災が“遅れて”発生する
揺れの瞬間ではなく、
揺れが止まったあとに火災が発生するケースが圧倒的に多い。
理由は以下:
● 倒れたストーブから燃え移る
● ガス器具の接続部が緩み、時間差で漏れる
● 落ちたコンセント周辺のショート
● キッチン周りの油汚れに引火
揺れがおさまってからこそ、火元と電気周りを確認する必要がある。
■④ 建物が“部分的に崩れる”危険
揺れの直後は建物の見た目が無事でも、
数分〜数時間後に次のような被害が起きる。
● 外壁の落下
● ひび割れ箇所の崩落
● 屋根瓦の落下
● 室内の棚や天井材の崩落
特に外に出るときは、壁際・ブロック塀から離れること。
■⑤ ガス・水道・電気の障害は“揺れ後”に起きる
揺れそのものよりも、揺れた後の時間帯に被害が広がる。
● ガス漏れ
● 水道管破損
● 漏水による床抜け
● 電線断裂
● 感電の危険
揺れが止まったらすぐに におい・音・水漏れ を確認する。
■⑥ 通信は揺れの直後に“混雑”しやすい
揺れが止まった瞬間、多くの人がスマホを触るため、通信が混雑する。
● 119・110がつながりにくくなる
● 家族の安否確認ができない
● SNS情報が錯綜する
すぐに連絡するのではなく、まずは自分の安全確保が最優先。
■⑦ 避難判断が遅れる
揺れが止まって安心すると、避難の判断が遅れやすい。
● 津波警報
● 斜面崩壊の危険
● 火災延焼
● ガス爆発
● 建物の倒壊リスク
揺れの後に安全情報を確認することが重要。
■⑧ 心理的油断による“危険行動”
揺れが止まった直後、人は「安心感による油断」が生まれる。
● 貴重品を探し始める
● 家の中を歩き回る
● 片付けを始めてしまう
● すぐ外に出る
どれも二次被害の要因になる。
■⑨ 最も危険なのは“二度目の揺れ”
大地震は 本震 → 余震 の順とは限らない。
実際、
・最初が前震
・その後に本震が来る
というケースも多い。
揺れが止まった瞬間に油断すると、本震で大きなケガをする可能性がある。
■まとめ|“揺れが止まった後”が本当の勝負
揺れがおさまっても、地震はまだ終わっていない。
● 床のガラスで負傷
● 余震による家具転倒
● 火災の遅発
● 建物の部分崩落
● ガス漏れ
● 通信混乱
● 避難遅れ
● 心理的油断による事故
命を守るのは、揺れている最中ではなく、
“揺れの後にどう行動するか” で決まる。
揺れが収まったら、
「姿勢を低く・頭を守る → 足元確認 → 火元確認 → 情報収集」
この順番が鉄則。
油断しないことが、防災の最も大切な習慣になる。

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