【防災士が解説】防災×福岡県①|“都市×海×川×地震” 多様リスクを理解して守る福岡の防災術

福岡県は「都市型の災害」「沿岸災害」「河川水害」「地震」の
4つのリスクが重なっている地域である。
人口が多く、インフラが密集するエリアだからこそ、
災害時の被害は“連鎖的に広がる”という特徴もある。

ここでは、福岡県が抱える主な危険性と、
家庭でできる防災ポイントを分かりやすく解説する。


■① 福岡市は“都市型災害”が起きやすい

福岡市は九州最大の都市で、災害が起きると影響範囲が非常に広い。

● 地下空間の浸水
● 商業施設の停電
● 帰宅困難者の大量発生
● 交通麻痺による都市機能の停止

都市型災害では“その場で安全を確保する”が基本。

● 地下街にいる時は地上へ
● エスカレーター・エレベーターはすぐ離れる
● 建物のガラス面から遠ざかる

都市型災害はスピード勝負。初動対応が命を守る。


■② 博多駅周辺は“浸水リスクが高い”

博多駅周辺は、地盤が低く浸水しやすい地域。

過去には豪雨で数時間のうちに
● 道路冠水
● 地下空間浸水
● 商業施設の浸水
が発生している。

豪雨時は“地下ではなく地上”に避難する。

● 地下街では雨の強さを把握できない
● 排水が追い付かないと一気に水が流れ込む

豪雨時は地下移動を避け、雨雲レーダーを常に確認。


■③ 筑後川・遠賀川など“河川水害”が多い

福岡県は河川数が多く、特に筑後地域は水害リスクが高い。

● 氾濫危険水位に到達しやすい
● 流域人口が多く被害が広範囲
● 支流のがけ崩れが多発

川沿いの地域は、避難判断を“早めに”する。

● キキクル(危険度分布)を確認
● 夜間の様子見は絶対禁物
● 雨が降り始める前の避難が最適解

筑後川流域は、数十年に一度の大規模水害が繰り返されている。


■④ 福岡は“地震の少ない県”ではない

「福岡は地震が少ない」と誤解されがちだが、これは危険。

● 2005年 福岡県西方沖地震
● 活断層が複数存在
● 地震の空白域=大地震の可能性がある場所

地震は来ない県ではなく“来ていないだけ”の県。

● 家具固定
● ガラス飛散フィルム
● 非常食の確保

“突然大きく揺れる”想定を必ず持つこと。


■⑤ 北九州は“産業災害リスク”が大きい

北九州市は工業地帯が多く、
災害時には次のような二次災害が起こる可能性がある。

● 化学物質の流出
● 工場火災
● 港湾区域のコンテナ転倒
● 煙や有害物質による避難判断

港湾部に近い地域は、二次災害の情報収集が命を左右する。

ラジオやX(旧Twitter)で“公式情報”の確認が必須。


■⑥ 津波リスク:博多湾・玄界灘

福岡市や糸島市は、玄界灘に面しているため津波リスクもある。

● 地震発生後、数分〜十数分で到達可能性
● 防潮堤を超える津波の可能性
● 海沿いの道路が寸断される

揺れたら“とにかく高い場所へ”が基本行動。

“海を見に行く”のは最も危険な行動。


■⑦ 冬の寒波・交通麻痺が起こる県

福岡は温暖なイメージがあるが、寒波の影響を強く受ける。

● ノーマルタイヤで立ち往生
● 高速道路の長時間通行止め
● 水道凍結→断水

冬の備えは“車・水道”がポイント。

● 車に毛布・携帯トイレ
● 水道管の凍結防止
● 食料・水の多め備蓄

都市部ほど交通麻痺の影響が大きい。


■⑧ 人口集中地帯ゆえ“避難所が満員になりやすい”

福岡市・北九州市は人口が多いため、避難所が早期満杯になりやすい。

在宅避難の準備が最大の防災。

● 水
● カセットガス
● 簡易トイレ
● モバイルバッテリー
● カップ麺・レトルト

避難所前提ではなく“家で耐える”準備が重要。


■まとめ|福岡県は“複合災害県”。早めの行動・情報確認が命を守る

福岡県に必要な防災は次の3つ。

● 都市災害への対応
● 川・海・豪雨の早期避難
● 地震・停電・断水に備える在宅避難

福岡は「災害が少ない県」ではなく
“複数の災害が同時に起こりうる県”。

家族で避難ルートと行動ルールを統一し、
平時から備えておくことが、福岡の防災の核心になる。

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