【防災士が解説】防災×被災地派遣を経験して|現場で学んだ“本当に命を守る行動”

私はこれまで、
● 東日本大震災(現場対応)
● 熊本地震(益城町へ派遣)
● 九州北部豪雨(東峰村へ派遣)
● 能登半島地震(穴水町役場)
など、多くの被災地支援に従事した。

現場は想像以上に過酷で、人・物・情報が一気に不足し、
「教科書通りでは通用しない世界」が広がっている。
だからこそ、一般家庭が“いま”から準備すべきことを、現場経験からわかりやすくまとめる。


■① 現場で痛感した“水の大切さ”

被災地では、まず が止まる。
そして復旧には時間がかかる。

● インフラの破損
● 道路寸断
● 給水車が来ても行列
● 1人1日3Lなんて到底足りない

実際は、
✔ 飲む
✔ 食事
✔ トイレ
✔ 歯みがき
✔ 手洗い
すべてに水が必要。

最低「3日×家族全員分」なんて“あくまで最低ライン”。
現場を見た視点で言うと、1週間分が現実的な生存ライン になる。


■② 食料は“温かい食事”が心を守る

避難所ではカップ麺・パン・おにぎりが並ぶが、長期化すると皆が疲れる。
私は派遣先で、温かい汁物が配られた瞬間に、避難者の表情が変わるのを見てきた。

● 災害食でも「温かい」が最強
● 中華スープ・味噌汁・カレーは心の回復に効く
● 缶詰やレトルトは栄養よりも“温度”が大事

非常時こそ、心を支える食事が必要。


■③ 情報不足が混乱を生む

災害現場では、テレビもラジオもつながらないことがある。

● 電波障害
● 自治体放送が届かない
● スマホは圏外 or バッテリー切れ

このため、どこで給水? どこで物資? どの道路が通れる?
何も分からず混乱する。

現場で痛感したのは、
モバイルバッテリーとソーラーチャージャーが命を守るレベルで重要
ということ。

スマホが生きていれば、
✔ 位置情報
✔ 安否確認
✔ SNSでの救助要請
✔ 最新情報
全部が取れる。


■④ トイレ問題は“最初の地獄”になる

被災地で最も早く深刻化するのは、実は「トイレ」。

● 大渋滞
● 悪臭
● 汚物のあふれ
● 感染リスクの上昇

「携帯トイレを家族1週間分」
これは揺るがない最優先備蓄。
多すぎることは絶対にない。


■⑤ 家屋の危険は“見た目では判断できない”

能登半島派遣で家屋調査を行ったが、
外見は無事でも、中の梁・土台がズレている家は多かった。

● わずかな傾き
● 基礎のひび
● 柱の変形
● 屋根瓦のズレ

専門家が見ないと分からないケースが非常に多い。
揺れが収まっても、家に戻るのは慎重に。


■⑥ 避難所では“人”が最大の課題になる

現場で一番難しいのは「人のケア」。

● 不安
● 体調不良
● 家族バラバラ
● プライバシーゼロ
● 子どものストレス
● 高齢者の体力低下

「物資」より「気持ちのケア」が重要になる。
小さな声かけ、相談、雑談。
これだけで救われる人を何度も見てきた。


■⑦ 被災者は“予備のあった家庭”が圧倒的に強かった

派遣のたびに共通していたのは、
日頃から備えていた家庭は圧倒的に強い という事実。

● 水・食料・電池がある
● カセットコンロがある
● 家族の連絡方法が決まっている
● すぐ持ち出せるバッグがある
● モバイルバッテリーが複数ある

これだけで「初日のストレス」が圧倒的に少ない。

逆に、備えがゼロの家庭は、
● すべてを“人に頼る”しかなくなる
● 行列だらけ
● 情報が入らず不安が増大
● 家族との合流も難しい
という状況に追い込まれる。


■⑧ まとめ|現場の結論は“家庭の備えがすべて”

被災地派遣を経験して、強く断言できる。

家庭の備えが、家族の命を守る最後の砦になる。

● 水は1週間
● 食料は“温かいもの”
● トイレは最優先
● モバイルバッテリーは命綱
● 家の安全確認は専門家レベルで
● 子ども・高齢者のケアは必須

これらを“いま”そろえておくことが、
災害の混乱を最小限にし、家族を守る最強の防災になる。

災害は他人事ではありません。

自分ごととして備えておくことが、命を守る第一歩です。

コメント

タイトルとURLをコピーしました