火災・交通事故・閉じ込め事故…。
あらゆる現場で使われる“最強の手工具”が ハリガンツール(Halligan Tool) だ。
アメリカ消防発祥だが、日本の救助隊でも必携。
電源いらず・一瞬で破壊力を発揮し、災害時にも圧倒的に強い。
ここでは、防災×ハリガンツールの魅力と活用ポイントを分かりやすく解説する。
■① ハリガンツールとは?
1本で「こじ開ける・こわす・引きはがす」ができる 破壊・救出用の万能バール。
主要構成はこの3つ。
● クロー(爪状の部分)
● アッズ(薄い刃のような部分)
● パイク(尖った部分)
これにより、
こじ開け・破断・打ち込み・引きはがし・てこ作業など、
何役もこなせる“消防の三種の神器”ともいえる工具。
■② なぜハリガンツールが防災に強いのか?
● ① 電源不要で“どんな現場でも使える”
災害時は停電・バッテリー切れ・機材故障が多発。
ハリガンツールは 完全手動 なので故障リスクゼロ。
停電下、粉じん、狭所でも確実に動く。
● ② 扉の突破力が高い(フォースドエントリー)
火災・地震で扉が歪むと、通常の開閉ができなくなる。
ハリガンツールは、以下の動作に強い。
● てこを使った“こじ開け”
● 錠前の破断
● かんぬき・ラッチの破壊
● 扉枠ごとずらす
特に火災現場では、救助・進入の時間短縮になる。
● ③ 車両事故でも活躍する
交通事故でドアが変形すると電動カッターが使えない場合がある。
● ドアの隙間を作る
● テコで押し広げる
● トランクをこじ開ける
● ワイパーカウルの破壊
“初期アクセス”を一瞬で作れるのが強み。
● ④ がれき・倒壊現場での救出に向く
地震・土砂災害では、
「人は近いのに手が届かない」場面が多い。
ハリガンツールは以下が可能。
● 瓦礫の持ち上げ
● 石・木材の引きはがし
● 壁の穴あけ補助
● 支点を作る
重量物のわずかな移動も “てこ” で実現できる。
● ⑤ 1本で多用途=持ち運びが強い
災害時は「装備を減らすこと」も防災の要点。
ハリガンツールは1本で複数機能を兼ねるため、
荷物を増やさず機動力を確保できる。
■③ 元消防職員の視点:これは“絶対に持って行く道具”
火災も交通事故もがれき救助も、
現場到着直後にまず握る工具 がハリガンツールだった。
理由はシンプル。
● どんな状況でも壊せる
● 扉が開かない=救助が遅れる
● 車がぐしゃぐしゃでも入り口を作れる
● とりあえず1本あれば突破口が開く
特に地震・豪雨災害の現場では、
電動工具が砂・泥で動かないことが多く、
手動で確実に壊せるハリガンツールは本当に頼れる存在。
■④ 一般家庭には必要?
基本的にはプロ仕様。
ただし、次の視点は防災に役立つ。
● 扉は災害で“開かなくなる”ことがある
● 家具や荷物が落ちれば出口をふさぐ
● 非常口は複数確保しておくべき
● 道具がなければ脱出不能になるケースもある
一般家庭では、
● シンプルなバール(600〜900mm)
● ガラス破砕ハンマー
● 多機能ツール
あたりを備えておくと、防災力が一段上がる。
■⑤ まとめ|ハリガンツールは“突破力そのもの”
ハリガンツールの最大の価値は突破力=救助時間の短縮。
災害時に強い理由は次の通り。
● 電源不要でどこでも使える
● 扉・錠前・車両のこじ開けが得意
● がれきや変形した構造物にも対応
● 1本で多用途=機動力が高い
● 救助隊の“最初の一本”として信頼性が極めて高い
災害は「開かない」「入れない」が命取りになる。
その突破口をつくるために、ハリガンツールは存在している。

コメント