災害で命を守るポイントは
「何が危険か」を事前に知ること。
その核心となる考え方が リスクアセスメント(危険の見える化) だ。
消防・防災・産業安全の現場では当たり前の手法で、
家庭防災でも取り入れるだけで“生存率が劇的に上がる”。
ここでは、家庭・職場・地域のどこでも使える防災版リスクアセスメントを解説する。
■① リスクアセスメントとは|“危険を数える技術”
リスクアセスメントは、
● 危険を洗い出し
● どれだけ起きやすいか(頻度)
● どれだけ被害が大きいか(影響)
を評価し、
優先順位をつけて対策する方法。
消防現場でも必ずこれを使い、
“予測できる災害をゼロにする”ために動く。
■② 防災に使うと“勝ち筋が見える”
● ① 危険を「事前に把握」できる
災害は突然起きるものではなく、
多くは“伏線”が存在する。
● 家具固定が甘い
● ガラスが多い
● 避難ルートが細い
● 土砂災害エリアに家がある
● 避難先まで歩けない
こうした伏線を見つけて潰すのがリスクアセスメントの役割。
● ② 優先順位がつく=ムダな対策が消える
防災は「全部やる」では続かない。
リスクアセスメントは
やるべきことの順番が明確になる。
例:
● 優先1位:家具固定
● 優先2位:非常食の更新
● 優先3位:避難ルート確認
● 優先4位:防災グッズ追加
「最重要からやる」だけで効果が最大化する。
● ③ 感情ではなく“データで備える”
「怖いから備える」ではブレる。
「データで備える」と迷いが消える。
地震・豪雨・津波・火災のリスクは、
自治体・国が発表している地図で客観的に評価できる。
● ハザードマップ
● 土砂災害警戒区域
● 浸水想定
● 津波浸水想定
事前に見ておくだけで命が守られる。
■③ 家庭でできる“超簡単”リスクアセスメント手順
① 危険を書き出す
家の中・周囲・行動パターンを見て、危険を全部出す。
例:
・冷蔵庫が固定されていない
・2階に大量の本棚
・窓ガラスが多い
・通勤ルートが河川沿い
・家族の連絡方法が未整備
・土砂災害エリアに住む
② シンプルに“3段階”で評価
表を作る必要はない。
頻度(起きやすさ)
◎ よく起きる
○ たまに
△ ほぼない
影響(被害の大きさ)
◎ 命に関わる
○ ケガ
△ 不便レベル
③ ◎×◎ を最優先で対策
命に関わり、起きやすいものから潰す。
例:
◎ × ◎=家具転倒 → 今すぐ固定
◎ × ○=浸水 → 家具の上げ方を決める
○ × ◎=ガラス破損 → 飛散防止フィルム
■④ 職場の防災でも必須
事業所では義務化されており、
防災計画にも直結する。
● 建物の弱点
● 避難経路の欠点
● 火気・電気の危険
● 業務中の特有リスク
“見える化”するだけで事故も災害被害も激減する。
■⑤ 元消防職員のリアルポイント
現場経験で最も実感したのはこれ。
「対策不足の家ほど被害が大きくなる」
火災、地震、豪雨、土砂災害、すべて同じ構図。
リスクアセスメントをしている家庭や企業は、
被害も避難も“圧倒的にスムーズ”。
予防の有無だけで、災害後の明暗がハッキリ分かれる。
■⑥ まとめ|リスクアセスメントは“最強の防災の基礎”
防災×リスクアセスメントの効果は次のとおり。
● 危険を“見える化”できる
● 優先順位が決まり、ムダがなくなる
● 科学的・客観的に備えられる
● 家庭でも職場でも応用できる
● 予防の質が一気に高まる
防災は「当て勘」ではなく「分析」する時代。
リスクアセスメントは
命を守るための“最強の防災習慣” だ。

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