【元消防職員・防災士が解説】防災×特定臨時避難施設|“豪雨・津波・火災から命を守る”民間施設の新しい避難の形

災害現場で最も感じることは、
「避難できる場所の数が命を左右する」という現実。

近年急増しているのが
“特定臨時避難施設” という新しい避難の仕組み。

これは、自治体が指定する従来の避難所とは別に、
民間施設を災害時に“臨時の避難場所”として活用する制度 のこと。

元消防職員・防災士として、
この制度がなぜ重要なのか、わかりやすく解説する。


■① 特定臨時避難施設とは?

一言で言えば、
「災害時に一時的に避難できる民間施設」 のこと。

● ホテル
● 商業施設
● オフィスビル
● 高層マンション
● 駐車場ビル
● 寺院・教会
● 体育館を持つ民間学校

こうした民間施設が災害時に “臨時の避難場所” として開放される。

従来の「指定避難所」と違い、
あくまで“一時避難”や“緊急避難”を目的とした施設 という点が特徴。


■② なぜ今、特定臨時避難施設が増えているのか?

◎理由①:避難所の数が足りない

大規模災害では、自治体の避難所だけでは対応しきれない。

● 豪雨
● 地震
● 火災
● 津波

被害の規模が大きくなるほど、避難者が溢れる。

◎理由②:高齢者・子ども連れの避難に「近さ」が重要

“自宅から近い民間施設” が避難可能なら、
移動距離が短く安全性が高い。

◎理由③:地方都市・郊外の「避難空白地帯」を埋められる

住宅街に避難所がないケースは多い。
民間施設の協力で空白地域を守れる。


■③ 特定臨時避難施設でできること/できないこと

◎できること

● 緊急一時避難
● 豪雨時の垂直避難
● 火災・土砂災害からの一時退避
● 津波発生時の高所避難

❌できないこと

● 長期避難生活(数日〜数週間)
● 備蓄食料の本格配布
● 医療・福祉サービスの提供

“その場しのぎの命を守る避難” が役割。


■④ どんな災害で役立つ?

● 豪雨・内水氾濫

マンション・ビルの高層階が命を守る場所になる。

● 土砂災害

危険区域の人が、近くの強固な建物へ退避できる。

● 津波

津波避難ビルの役割を兼ねる。

● 火災・爆発事故

周辺から離れるための一時退避場所として有効。


■⑤ 防災士目線:特定臨時避難施設の“本当に重要な点”

◎①「夜間に開いているか」が一番のポイント

避難は夜に多い。
24時間開放できる施設かどうかで安全性は大きく変わる。

◎② 自宅の近くにあるか確認しておく

ハザードマップだけ見ても不十分。
日常の行動圏内でチェックしておくと生存率が上がる。

◎③ 駐車場ビルは“超・優秀”

・鉄筋構造
・高所避難が可能
・街中に多い

実は最強クラスの臨時避難施設。


■⑥ 家庭でやるべき準備|3分でできる

● 自宅周辺で「臨時避難可能な場所」を3つ探す

(例)
・近くの商業施設の立体駐車場
・近くのホテル
・大きな寺院
・銀行の堅牢な建物

● 夜間でも行ける“安全ルート”を把握

暗い道・川沿い・崖沿いは避ける。

● 家族で共有

子どもでも行けるように地図で共有しておくこと。


■⑦ まとめ|命を守る選択肢が増えることは、最大の防災

特定臨時避難施設は
“災害で助かる確率を上げるための新しい仕組み”。

● 指定避難所
● 在宅避難
● 自宅外避難
● 特定臨時避難施設

避難の選択肢が増えるほど、
家族の命は守られやすくなる。

防災の本質は、
「逃げられる場所を増やすこと」

自治体任せではなく、
自分の生活圏で使える“民間施設”を
普段からチェックしておくことが、
もっとも現実的な命の対策になる。

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