【防災士が解説】防災×議員の危機管理力｜“危機管理を知らない議員”では地域を守れない理由

議員にとって一番大切な能力は、
「人前で話す力」でも「実績アピール」でもない。

“危機管理を理解しているかどうか”
この一点で、地域の安全レベルは大きく変わる。

災害は待ってくれない。
議員が危機管理を知らなければ、被害は拡大する。
元消防職員・防災士の視点で、なぜ危機管理が議員の必須能力なのか解説する。

■① 危機管理の素養がない議員は、判断が遅れる

災害は「数分の判断」が命を分ける。

しかし危機管理の知識がない議員は
● 何を判断すればいいか分からない
● 調整に時間がかかる
● 行政の説明をそのまま受け取ってしまう
● 優先順位がつけられない

その結果、避難判断も支援判断も遅れ、
住民の被害が大きくなる。

議員は行政の監視者であり決裁者。
危機管理の素養がなければ、その機能を果たせない。

行政が作る資料は一見完璧に見える。
しかし、元消防職員の感覚で言うと、
「現場とはズレた計画」もたくさんある。

危機管理のない議員は
● 課題に気づけない
● 曖昧な計画を見抜けない
● “穴”が分からない

逆に危機管理のある議員は
● どこが機能しないか
● どこが抜けているか
● どの対応が現場で混乱するか
を瞬時に見抜ける。

これは専門性がないと不可能。

行政は基本的に慎重で、変化が遅い。
そこを動かすのが議員の仕事。

危機管理を理解している議員は
✔ 質問が具体的
✔ 改善要求が明確
✔ 優先順位が適切
✔ 住民のリスクを正しく評価

だから行政は動く。
議員の質問ひとつで対策が前に進む。

災害時、議員は現場を走り回るだけではダメ。

● 情報集約
● ニーズ把握
● 行政連携
● 優先配分
● 物資要求
● 避難判断のフォロー

これらを理解している議員でないと
“災害時の議員活動”はできない。

危機管理を知らない議員は
・出遅れる
・判断できない
・調整できない
・住民対応も遅れる
こうなる。

住民からすると「居ても居なくても同じ議員」になる。

住民は議員の言葉ではなく、
“行動の速さ”を見ている。

危機管理がある議員は
● 情報が早い
● 対応が正確
● 行政との橋渡しがうまい
● 住民に安心感を与える

だから信頼される。
選挙でも圧倒的に強くなる。

✔ 災害発生時の初動行動
✔ 情報伝達の多重化（無線・SNS・衛星）
✔ 脆弱者支援の仕組み
✔ 避難所の運営と課題
✔ 自治体の災害対策本部の動き

この基礎がない議員は、どれだけやる気があっても「地域を守れない」。

議員に一番必要なのは、危機管理。

● 判断が速い
● 現場を理解している
● 改善点を見抜ける
● 行政を動かせる
● 災害時に頼れる

これができる議員だけが、
本当に住民の命を守る議員。

防災士として断言する。
議員に必要なのは「人気」ではなく「危機管理力」。
危機管理を理解しない議員では、地域は守れない。