WHO(世界保健機関)は、
世界中の感染症・健康危機に対して指揮をとる国際機関。
パンデミックや災害医療など、
私たちの日常の安全に直結する“健康版の防災司令塔”といえる存在や。
ここでは、防災士の視点で
「WHOを理解する=家庭の防災レベルが上がる理由」
を分かりやすく解説する。
■① WHOは“世界の健康危機管理センター”
WHOの役割は、ざっくり言うと3つ。
● 感染症の監視(世界の“衛生レーダー”)
● 危機発生時の国際調整(ワクチン、医療支援)
● 各国の医療や防災体制のガイドライン作り
たとえば…
・COVID-19
・エボラ
・SARS
・鳥インフルエンザ
・マールブルグ病
こうした新興感染症が出てきた時、
世界で最初に動くのがWHO。
= WHOは“感染症の早期警報システム”のような存在。
■② 日本の防災は、WHOの警告とセットで考える時代
感染症は地震や台風とは違い、
国境を一瞬でこえる。
WHOが緊急事態宣言(PHEIC)を出すとき、
日本の防災もモードチェンジが必要や。
● マスク不足
● 薬品不足
● 物流停滞
● 医療逼迫
● 外出制限
● 経済停滞
COVID-19で分かったように、
感染症は「生活の災害」そのもの。
だから、WHOの発表は
“感染症に関する津波警報”のようなものとして
家庭防災に取り入れる価値がある。
■③ 自然災害 × 感染症は最悪の組み合わせ
災害現場では感染症リスクが跳ね上がる。
● 避難所での集団生活
● 水が止まって手洗いができない
● 暑さ・寒さで免疫低下
● 高齢者・乳幼児の体調悪化
WHOは世界中の避難所運営の基準もまとめている。
・トイレの数
・水の量
・衛生環境
・感染症の封じ込め
= WHOの知識は、災害時の避難所運営にも直結する。
■④ WHOが警戒している“今後の脅威”
WHOは毎年「世界が警戒すべき感染症リスト」を出している。
▼代表例
● Disease X(未知の病原体)
● 新型インフルエンザ
● デング熱
● ラッサ熱
● エボラ
● MERS
● 抗生物質が効かない耐性菌
特に怖いのが Disease X(未知)。
COVID-19以上の感染力・致死率を持つ可能性があるため、
世界中が備えを強化している。
= 日本の家庭も“感染症の防災”は必須。
■⑤ WHO情報を家庭防災に活かす方法
難しいことは必要ない。
たった3つ押さえるだけでOK。
① 正しい情報を追う
・WHO公式
・厚生労働省
・自治体の感染症情報
SNSのデマに振り回されないための“情報防災”。
② 家庭用の小さな衛生備蓄
● マスク
● 手指消毒
● 常備薬
● 体温計
● ポータブルトイレ(下痢症対策にもなる)
● 水・食料の3〜7日分
感染症リスクは「災害後」に必ず高まる。
③ 高齢者・子ども・持病者の特性を理解しておく
● 喘息
● 心臓病
● 糖尿病
● 乳幼児
● 高齢者
● 妊婦
WHOのガイドラインでは、
これらの層は“最優先”で守るべきカテゴリー。
= 家族の健康状態を把握しておくことも防災。
■⑥ WHOは“批判されるのに必要とされる”矛盾した組織
コロナ禍でWHOは批判も浴びたが、
それでも世界が必要とするのは理由がある。
● 感染症は国単位では防げない
● データは世界中から集める必要がある
● 医療資源は国際調整が必要
だから、WHOが揺らぐと
世界全体の感染症対策が崩れる。
= WHOは“世界の健康防災”の根幹。
■まとめ|WHOを知ることは、防災レベルが1段上がる行動
● WHOは“世界の健康危機管理センター”
● 感染症は「生活の災害」、防災と不可分
● 災害×感染症は最大級のリスク
● Disease Xなど、次の脅威に備える必要がある
● 家庭防災も「衛生・医療の視点」を取り入れる時代
防災士として言いたいのはこれ。
WHOを知る=家庭の防災は一段レベルアップする。
世界の危機情報を正しく知り、
自分と家族の命を守る判断につなげてほしい。

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