【防災士が解説】防災×トイレットペーパー|“生活の命綱”を切らさないための備え方

トイレットペーパーは、災害時に最も早く店頭から消える生活必需品。
しかも、水が止まりトイレが使えない時でも“用途は大量にある”。
在宅避難では、食料よりも先に困るケースも多い防災物資だ。

ここでは、トイレットペーパーから学べる“家庭の防災力を上げる備え方”を解説する。


■① トイレットペーパーは“被災直後に必ず不足する”

大震災の度に、全国でトイレットペーパーが品薄になる。

● 生産に時間がかかる
● 運搬量が少ない
● 家庭の消費ペースが速い
● まとめ買いで在庫が消える

災害時に入手困難になることを前提に備えることが重要。


■② 使用量は“想像よりはるかに多い”

1人が1日に使う量は、平均で40〜60cmと言われている。

● 在宅避難では回数が増える
● 汗・汚れのふき取りにも使う
● トイレ袋と併用すると消費量がアップ

1人1週間で1ロールを目安に備えたい。


■③ ペーパーは“トイレ以外の用途”が大量に発生する

災害時は、ペーパーが多目的に使われる。

● 食器の拭き取り
● 顔・手・体を拭く
● 油汚れの吸収
● 掃除
● 汗の処理

→ ロールが減るスピードが2〜3倍になるのは珍しくない。


■④ 水が止まると“トイレ袋+ペーパー”で消費加速

簡易トイレは必ずティッシュを使う。

● 汚物が直視されにくい
● 袋が破れにくい
● 凝固剤の量を調整しやすい

→ トイレ袋×100回分なら、ペーパーも最低3〜4ロール必要。


■⑤ 収納場所は“2カ所”に分散すると安心

災害時、意外に多いのが「トイレとは別の場所にあるから取れない」問題。

● 洗面所に半分
● リビングや棚に半分
● 車にも1ロール

家のどこにいても手が届く“分散備蓄”が最強。


■⑥ コンパクトタイプ(芯なし・長尺)が防災に最適

最近は、防災向けの長巻ペーパーも増えている。

● 芯なしでゴミが出ない
● 1ロールで通常の3〜5倍
● 場所を取らない

→ 在宅避難+持ち出し袋のどちらにも相性が良い。


■⑦ ペーパー切れは“メンタル崩壊”につながる

被災地では、こういった小さな不足が精神的ストレスの原因になる。

● 使えない不安
● トイレを我慢する
● 家族のイライラ
● 衛生が崩れる

→ 食料よりも先に“生活の質”が落ち始める。


■まとめ|トイレットペーパーは“家庭防災の最重要物資”

トイレットペーパーは、防災的に見ても極めて重要。

● 1人1週間1ロールを目安に
● トイレ以外の用途で大量消費
● 分散備蓄で取り出しやすく
● 長尺ロールが防災に最適

トイレットペーパーをしっかり備えるだけで、
在宅避難のストレスと衛生リスクは大幅に減らせる。
“最後の1ロール”を切らさない仕組みを今日から整えてほしい。

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