流せるティッシュ（流せるおしりふき・流せるウェットティッシュ）は
平時はとても便利だが、災害時には“絶対に誤解してはいけない”ポイントがある。
特に断水や下水道被害時は、使用方法を間違えると自宅を汚水でダメにする危険性がある。
ここでは、流せるティッシュの正しい防災知識を解説する。
■① “流せる＝非常時でも流せる”ではない（最重要）
流せるティッシュは、水が正常に流れている時だけ使える。
● 断水時は絶対にNG
● 下水道被害の時も絶対にNG
● 地盤沈下や逆流の危険がある時もNG
被災地では「流せるおしりふきで下水が詰まった」事例が多数ある。
■② 非常時は“流さず使う”が正解
在宅避難では、簡易トイレと組み合わせて使うことができる。
● 拭き取り用として活躍
● 手・体・お尻の衛生に使いやすい
● ニオイ対策にも使える
重要なのは “流さない運用” に切り替えること。
■③ 流せるティッシュは“耐水性が高い＝詰まりやすい”
実は、流せるティッシュは普通のトイレットペーパーより強度がある。
● 水に溶けにくい
● 繊維が絡まって残りやすい
● 集中使用すると排水管を塞ぐ
災害直後は、水道が戻っても下水が壊れているケースが非常に多い。
■④ 在宅避難では“ウェットティッシュ扱い”にするのが最適
水がない時は、衛生管理としての価値が上がる。
● 体ふき
● 手指の清拭
● おむつ替え
● 介護用
● 食事前の衛生ケア
使い勝手は良いが、袋に入れて処理することが必須。
■⑤ トイレ袋に入れても“固まりやすい”ので注意
簡易トイレに流せるティッシュを使う時、
吸水ポリマーの吸収を妨げることがある。
● 大量に入れすぎると固まりにくくなる
● 水分量とのバランスが必要
● 1回の使用量は少なめに
→ 拭くのはティッシュ2〜3枚までを目安に。
■⑥ 流せるティッシュは“消費スピードが早い”
災害時に使うと、あっという間になくなる物資。
● 体ふきで1人10〜20枚
● トイレ後も2〜4枚
● 手拭き・汚れ取りでも減る
→ 家族4人なら、最低10〜15パックは備えたい。
■⑦ “流さない習慣”を家族で共有しないと危険
子どもや高齢者が誤って流すリスクは高い。
● 流してはいけない日（断水時）
● 蓋に「流さない」と貼る
● トイレ近くにゴミ袋設置
● 使用後は袋に捨てるルールづくり
誤使用は“逆流災害”の原因になる。
■まとめ｜流せるティッシュは“在宅避難の便利物資”だが“流すのは危険”
流せるティッシュは、防災的に見ても非常に便利。
● 身体の衛生管理に役立つ
● 簡易トイレの補助にも使える
● 手軽で子どもにも使いやすい
しかし 災害時＝絶対に流してはいけない。
断水・下水道被害では、1枚でも詰まりの原因となる。
“流さず使う防災物資”として備えておけば、
災害時の衛生と安全をしっかり守れる。
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