地震の揺れは、実は1種類ではない。
最初に到達する P波(初期微動) と、
後から強烈に来る S波(主要動) の2種類がある。
この違いを知っているだけで、
あなたは揺れの“数秒〜十数秒の猶予”を安全行動に変えることができる。
防災士の視点で、P波・S波をわかりやすく解説する。
■① P波(初期微動)は“一番最初に来る小さな揺れ”
P波は Primary wave の略で、
地震波の中で最も早く到達する。
● 縦揺れ(押し引きする動き)
● 揺れは弱い
● 速さは秒速5〜7km
● 気づかないことも多い
→ 「あれ?揺れた?」と感じるのはほぼP波。
■② S波(主要動)は“後から来る大きな破壊的な揺れ”
S波は Secondary wave の略。
P波より遅れて到達し、破壊力が大きい。
● 横揺れ(左右に激しく動く)
● 家が倒れるほど強い
● 速さは秒速3〜4km
● 地震の被害の大部分を引き起こす
→ 建物倒壊・家具転倒はほぼS波の力。
■③ P波→S波の“時間差”が命を救う
地震波は違う速度で進むため、
P波とS波の間には 数秒〜十数秒のゆとり が生まれる。
● 大きく揺れる前に身を守れる
● 歩いている人は立ち止まれる
● 家の中では机の下へ入れる
● 工場・学校では安全確保ができる
→ この“短い猶予時間”を知っている人ほど助かる。
■④ 緊急地震速報は“P波を使った仕組み”
気象庁の緊急地震速報は、
P波を観測した瞬間に発表される。
● 最初の小さな揺れを検知
● 震源地を即計算
● S波が来る前に知らせる
→ “数秒でも先に知る”ことで、即行動につながる。
■⑤ 地震の体感でわかるP波とS波の違い
体で感じると…
● P波:カタカタ…小刻み、突き上げ
● S波:グラッ!ドン!左右に激しく
→ 初期の軽い揺れで「来る!」と判断できれば強い。
■⑥ 大地震ではS波が“広域に長く続く”
巨大地震ほどS波の揺れが長く続きやすい。
● 南海トラフ級 → 数分続く可能性
● 首都直下 → 強烈な横揺れが短時間集中
● 直下型 → 到達が早く逃げる時間が少ない
→ 揺れのタイプによって行動の優先順位も変わる。
■⑦ P波が小さくてもS波が大きいことはよくある
P波の揺れ方で「この地震は小さいな」と判断するのは危険。
理由:
● 震源が遠いとP波が弱くなる
● S波は急に強烈に来る
● 直下型はP波ほぼ無しでいきなりS波
→ 小さな揺れでも即安全行動を取ること。
■⑧ 家庭でできる“P波→S波対応の安全行動”
P波を感じたら「即行動」が鉄則。
● まず頭を守る(机・枕・バッグ)
● 子どもを抱え込み、低い姿勢へ
● ガスは止めなくてOK(自動停止)
● ドアを開けて出口を確保
● 揺れが強くなる前に火のそばを離れる
● 学校・職場では安全ゾーンへ移動
→ 数秒でできる行動こそ、S波直撃を防ぐ命綱。
■まとめ|P波は“警告”、S波は“本番”。数秒の差が生死を分ける
この記事の重要ポイントはこちら。
● P波=最初に来る弱い揺れ
● S波=後から来る破壊的な揺れ
● 緊急地震速報はP波を使ったシステム
● P波とS波の数秒差を安全行動に充てる
● 直下型はP波が弱いため特に注意
● 小さな揺れでもすぐに身を守るのが鉄則
「最初の小さな揺れ」を合図として捉えることで、
家族の命を守る行動が一気に早くなる。

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