【防災士が解説】防災×震度4|“強い揺れ”が家庭に与えるリアルな危険性とは?

震度4は、
「立っていられるが怖い」
「物が落ちそう」
と多くの人が恐怖を感じるレベルの揺れだ。

生活への影響が本格化する階級で、
“震度5弱〜5強の被害へつながる前段階” として非常に重要。

ここでは、震度4の揺れから読み取れる家庭防災のポイントを解説する。


■① 震度4=“物が落ち始める直前”の強い揺れ

震度4の体感・室内の変化は次のようなもの。

● 歩いている人でも揺れを感じる
● 吊り下げ照明が大きく揺れる
● 棚の上の物が落ちることがある
● 本棚の本が崩れかける
● 食器がカタカタと強く鳴る
● 不安・恐怖を感じる人が多い

→ このレベルから「家の中の危険物」が本格的に動き始める。


■② 家具・家電が倒れる“前兆”が見える揺れ

震度4は家具倒壊の直前段階。

● 固定していない家具は数cm動く
● テレビが大きく揺れる
● 食器棚のガラスが外れそうになる
● 電子レンジ・炊飯器など小型家電がズレる

家具固定が必須レベル。
この階級で動くものは震度5強〜6弱で高確率で倒れる。


■③ 震度4の連続は“大地震の前兆”の典型パターン

震度4が複数回発生した地域は、
過去の統計上、翌日〜数日以内に大地震へつながった例が多い。

● 熊本地震(2016)
● 北海道胆振東部(2018)
● 能登半島地震(2024)

→ 「震度4が来た=要警戒フェーズ入り」と考えるべき。


■④ 地盤の弱い地域では“震度5相当”の揺れに感じる

同じ震度4でも揺れ方は地盤で変わる。

● 軟弱地盤
● 埋立地
● 河川沿いの低地
● 盆地構造

こうした地域では 体感が震度5弱〜5強に近づく こともある。

→ 震度4で驚くほど揺れる家は、大地震時に非常に危険。


■⑤ 子ども・高齢者・ペットは行動不能になりやすい

震度4は心理的ストレスが一気に上がるレベル。

● 子ども:泣く・座り込む
● 高齢者:転倒リスク大
● ペット:パニックになり走り回る

→ 家庭内の“安全行動ルール”を決めておく必要がある。


■⑥ 震度4は“住宅の耐震性能の差”が最も出る揺れ

揺れの感じ方に大きな差が出る。

● 耐震等級3 → 安定
● 古い家(旧耐震) → 大きく揺れる
● リノベ済みでも補強が不十分な家 → 傷みやすい

→ 家の揺れ方を知ることで、耐震診断や補強の必要性が見えてくる。


■⑦ 震度4を経験したら絶対にやるべき“家庭防災チェック”

震度4のあとは、家庭防災を一気に進めるべきタイミング。

● 家具固定(100%必須)
● 本棚・食器棚の耐震ラッチ
● ガラス飛散防止フィルム
● 寝室の安全確保(倒れる物ゼロ)
● 懐中電灯・ヘルメットの場所
● スマホは常に80%以上を維持
● 水・食料“1週間以上”の備蓄
● 通電火災対策(ブレーカー確認)

→ 震度4の揺れが来た地域は、次の大きな揺れを想定すべき。


■⑧ 震度4は“避難判断”の境界ラインにもなる

地震直後に次の状況があれば避難も検討する。

● 家の壁に新しい亀裂
● ブロック塀が傾いた
● 食器棚や家電が大きく動いた
● 余震が連続している
● 昔から“揺れやすい家”と言われている

→ 震度4は「避難するか否か」の判断ラインにもなる。


■まとめ|震度4は“家庭防災の本番”が始まる揺れ

この記事の重要ポイントはこちら。

● 震度4は“明確に怖い”揺れ
● 家具が動き始める直前の危険レベル
● 連続発生は要警戒フェーズ
● 地盤の弱い地域は震度5相当に感じる
● 家族の行動を統一する必要がある
● 家具固定・備蓄など全防災対策を一気に強化すべき

震度4は、
“次はもっと大きな揺れが来るかもしれない”という自然からのサイン。
今この瞬間こそ、防災レベルを一段引き上げる絶好のタイミングだ。

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