【防災士が解説】お祭り×防災|“にぎわい”の裏にある安全の準備

地域の活気を生み出す「お祭り」。

屋台や神輿、盆踊り、花火――楽しい時間が広がる一方で、

火災・熱中症・転倒・混雑など、思わぬリスクも潜んでいます。

お祭りを「安全に楽しむ」ことこそ、地域防災の第一歩です。

お祭りで起こりやすい事故・トラブル

✅ 熱中症(炎天下での待機・行列)

✅ 転倒・押し合い(混雑や夜間の視界不良)

✅ 屋台火災(発電機・ガスボンベ・調理器具の不備)

✅ 迷子・行方不明(スマホ圏外・夜間)

✅ 感染症リスク(衛生管理・トイレ不足)

これらの多くは、「ちょっとした注意」で防げるものばかりです。

参加者ができる5つの防災行動

1️⃣ 水分・帽子・タオルを準備

 炎天下では10分で体温が上昇。こまめに水分・塩分補給を。

2️⃣ 非常口と避難経路の確認

 お祭り会場や神社境内には“裏口”や“脇道”が避難ルートになることも。

3️⃣ 火気の取り扱いに注意

 屋台近くでは子どもを離さず、風向きにも配慮を。

4️⃣ 混雑時の行動ルールを共有

 押さない・走らない・戻らない――“3ない”ルールを家族で共有。

5️⃣ スマホ充電・ライトアプリを活用

 夜間の移動や停電時にもライト機能が役立ちます。

主催者側の防災対策も重要

お祭りの安全は、主催者の準備にも大きく左右されます。

✅ 消防署・警察との事前協議

✅ 消火器・救急セット・AEDの配置

✅ 発電機・ガス機器の点検

✅ 雨天・強風時の中止判断マニュアル

【元消防職員・防災士】として強調したいのは、

「中止の判断」も勇気ある防災行動ということです。

祭りを“地域防災訓練”の機会に

お祭りは、地域の人が自然に集まる貴重な場。

防災啓発ブースや消火体験コーナー、AED講習を取り入れることで、

“楽しみながら学べる防災”が広がります。

地域の絆が深まる場所にこそ、防災の意識を根付かせることが大切です。

まとめ:防災の心が“祭りの本質”を守る

お祭りの目的は「地域の幸せと平和の祈り」。

その想いを次世代へつなぐためにも、安全対策は欠かせません。

防災は、盛り上がりを制限するものではなく、

“みんなが笑顔で帰れるための思いやり”です。

【元消防職員・防災士】として、

これからも“楽しく安全な地域行事づくり”を応援していきます。

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