【元消防職員が解説】防災×消防学校は通院できる?|“原則は教官管理のもと可能。ただし自由ではない”

消防学校は規律が厳しいため、
入校予定者からよく聞かれるのが、

「通院ってできるの?」 「持病があるけど大丈夫?」 「病院に行く自由はある?」

結論はこうだ。

→ 通院は“できる”。 ただし自由ではなく、教官の許可が必須で、手続きも厳格。

ここでは消防学校における通院のリアルを解説する。


■① 通院そのものは禁止されていない(大前提)

消防学校だからといって、

● ケガをしても行かせない
● 病気でも我慢させる
● 医療機関を受けさせない

こういったことは 絶対にない

消防学校は“学生の健康管理”も大きな任務。
だから通院は 必要時には当然認められる


■② ただし…通院は必ず“教官の許可制”

自由に通院できるわけではない。

● 体調不良 → まずは教官へ報告
● 必要性を判断
● 許可後、学校の車 or 公用車で移動
● 自己判断で勝手に外出は厳禁
● 通院記録(診断書・処置内容)を学校へ提出

つまり通院は、

“教官管理の下での正式手続き”

となる。


■③ 通院は“1人で行く”とは限らない

安全管理のため、

● 教官が付き添う
● 学校職員が同行
● 同期学生が同行(救急搬送レベルではない場合)

など、
単独行動は禁止 の学校が多い。

特に精神的・体調的に不安定な学生には
必ず付き添いがつくこともある。


■④ 持病がある学生も入校している(事実)

消防学校には、軽い持病のある学生も普通にいる。

● 喘息
● アレルギー
● 腰痛・ヘルニア
● 花粉症
● 胃腸の薬を継続服用している学生

こうした場合も、
通院・薬の継続は普通に認められる

ただし…

● 事前申告必須
● 薬の持ち込みは学校管理
● 訓練内容を調整することも可能

“隠す”のが一番危険。


■⑤ ケガした場合は即通院(学生の安全が最優先)

消防学校は訓練がハードなので、
ケガはどうしても起きる。

● 捻挫
● 脱臼
● 熱中症
● 炎症
● 打撲
● 運動による痛み

こうした場合は、

→ すぐに医療機関へ
(もちろん許可と同行あり)

無理をさせるような学校運営は絶対にしない。


■⑥ 通院を理由に“不利になる”ことはない

よくある不安がこれ。

「通院したら評価が下がる? 同期に迷惑をかける?」

結論:

→ 全く気にする必要なし。

消防学校は“学生を守る場所”。
無理して悪化させる方が組織として問題視される。

むしろ、

● 状態を隠す
● 報告しない
● 勝手に我慢する

これらの方が“消防士として危険人物”と判断される。


■⑦ ただし、重い疾患は“退校”の可能性もある

消防学校は“消防士として働ける体”を作る場所でもあるため、

● 長期の通院が必要
● 訓練に全く参加できない
● 医師が活動不可と判断
● 心身の状態が著しく不安定

こうしたケースでは、
退校(採用取消)となる場合もある。

だが、これはあくまで例外的。


■まとめ|消防学校は通院できるが、許可制で慎重に運用されている

この記事のポイント。

● 通院は禁止されていない
● 許可制・同行ありの“管理された通院”
● 持病があっても入校・継続可能
● ケガの際は優先的に医療機関へ
● 通院が不利になることはない
● 無理をする方が危険
● 重度の場合は退校もあり得る

結論:

消防学校は通院できる。 ただし“自由に通院”ではなく、必ず教官管理のもとで行われる。 あなたの安全を守るための仕組みである。

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