【防災士が解説】防災×寒波|“火災・停電・凍結・事故”が同時に襲う冬に家族を守る具体策

寒波は“速い・強い・生活インフラを一気に奪う”。
そのため、特に被害を受けやすいのが

● 高齢者
● 乳幼児
● 妊婦
● 基礎疾患のある家族
● 暖房が弱い住宅に住む家庭

ここでは、防災士として
“家族を寒波から守り切るための具体策”
を徹底解説する。


■① 高齢者は“寒さで体力低下”。低体温症のリスクが急上昇

高齢者は若年層に比べて、
体温調節の能力が 大きく低下 している。

● 体温が下がりやすい
● 寒さを感じにくい
● 血圧が急上昇しやすい
● 暖房の調整が苦手

寒波の夜は、
自宅でも低体温症が起きやすい。

だからこそ、

→ 夜は必ず暖房をつけたまま寝る → 服は“重ね着”を基本に → 脱衣所・トイレを暖める

この3点が必須。


■② 乳幼児は“体温がすぐ奪われる”。暖房の強化が基本

乳幼児は体表面積が大きく、体温が奪われやすい。

● 手足がすぐ冷える
● 夜間の冷え込みで泣く
● 体調を崩しやすい
● 布団を蹴ってしまう

寒波の日は、

● 室温18〜22℃
● 湿度40〜60%
● スリーパー着用
● 風の当たらない位置で寝かせる

これが基本。

さらに、
オムツ替えは温かい部屋で行うと負担が少ない。


■③ 妊娠中の方は“冷えが体調悪化の引き金”に。暖房+足元ケアが重要

妊婦さんは寒さで血流が悪くなり、

● むくみ
● 腰痛
● 貧血
● 立ちくらみ

が起きやすい。

特に寒波時は階段が滑りやすく危険が増す。

対策はこの3つ。

● 暖房の“自動運転”で温度一定
● 足元は厚手の靴下+レッグウォーマー
● 外出時は滑りにくい靴を使う

体調が不安な日は無理に外出しない。


■④ 停電と寒波が重なると“命の危険”。暖を取る手段を複数用意

寒波で最も危険なのが 停電のセット発生

● 暖房が使えない
● 室温が極端に低下
● 水道が凍結
● 捜索・救助が遅れる

これらが重なる。

必要なのは、

● 毛布・寝袋
● カセットコンロ
● モバイルバッテリー
● 充電式カイロ
● ランタン
● カイロ

特に 寝袋は自宅避難でも最強の寒さ対策


■⑤ 認知症の家族は“寒さで混乱”。行動の見守りが必要

認知症の家族は、
冬の寒さで判断力が落ちやすい。

● 暖房を消してしまう
● 薄着で外に出ようとする
● コンロをつけっぱなしにする
● 夜間に徘徊が増える

効果的な声かけは

「ここで一緒にいよう」 「寒いから暖かい部屋に行こう」

短く・優しく・ゆっくり伝える。

暖房の操作は家族が管理するのが安全。


■⑥ 家族同士の“役割分担”で寒波のリスクを減らす

寒波は、準備と対応が遅れると被害が拡大する。

● 水道凍結
● 暖房の燃料切れ
● 停電時の混乱
● 食料不足

これらを避けるため、

→ 誰が暖房を管理するか → 誰が水道の凍結対策を確認するか → 停電装備は誰が準備するか

“家族の担当を決めておく”だけで被害は大幅に減る。


■⑦ 寒波の日は“地域の助け合い”が命を救う

寒波は地域全体が同時に被害を受ける。

● 高齢者住宅の暖房故障
● 水道凍結で生活不能
● 隣家の停電
● 除雪が追いつかない

実際には、

● 隣人が温風ヒーターを貸した
● 近隣住民が水を分け合った
● 若い人が雪かきを手伝った

こうした地域連携が命を救ってきた。

防災士として断言する。

寒波は“家族だけで守るものではなく 地域で乗り越える災害”。


■まとめ|寒波で最も重要なのは“弱者の保温”と“停電対策”

この記事のポイント。

● 高齢者は体温が下がりやすく低体温症が危険
● 乳幼児は室温管理とスリーパーが必須
● 妊婦は足元ケアと外出リスクの管理
● 寒波×停電は最も危険な組み合わせ
● 認知症の家族は暖房管理が必要
● 家族の役割分担で被害を防げる
● 地域の助け合いが冬の災害を乗り切る鍵

結論:

寒波は“家族の弱点を突く災害”。 弱者の保温確保・停電準備・家族連携の3つで、 寒波から家族の命を守ることができる。

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