帰省は“家族の時間”として大切だが、
防災士の視点では 一年で最も事故が増える時期 でもある。
● 大雪・凍結
● 長距離移動の疲労
● 高速道路の渋滞
● 実家の老朽化
● 備蓄ゼロの家庭
● 年末年始の医療体制の縮小
これらが重なり、重大なトラブルが起きやすい。
ここでは、防災士として
“安全に帰省して家族みんなが無事に過ごすためのポイント”
をわかりやすく解説する。
■① 帰省ラッシュは“交通事故×大雪×立ち往生”が同時に起きる
12月〜1月は、移動量が一年で最大。
そのため、
● 高速道路の渋滞
● 雪で動けない立ち往生
● 追突事故
● 路面凍結スリップ
● 事故現場で身動きできなくなる
というトラブルが急増する。
車で帰省する場合は、
● 冬タイヤ（溝4mm以上）
● チェーン常備
● 毛布・寝袋
● 携帯トイレ
● 水・軽食
● スマホ充電器
● スコップ・牽引ロープ
“もし立ち往生したら何時間耐えられるか？”
という視点で準備するのが安全の鍵。
■② 実家は“昭和の家”が多く、事故リスクが高い
帰省先は、普段と動線が違うため事故が増える。
特に実家は、
● 階段が急
● お風呂が寒い
● コンセントが古い
● ストーブが年季入り
● 配線がごちゃごちゃ
● ガス器具が古い
という“隠れた危険”が多い。
到着したらまず、
● 暖房器具の確認
● コンセントのほこりチェック
● 配線の老朽化
● 脱衣所・トイレの寒さ確認
を家族で行うと事故を防げる。
■③ 実家は“備蓄ゼロ”の家庭が多い
高齢の親が住む家には、以下が欠けていることが多い。
● 水
● カセットボンベ
● 電池
● 救急セット
● 懐中電灯
● 非常食
特に冬は 大雪＝停電＝断水 が同時に起きる。
帰省したときは、
● 水6〜10L
● カセットボンベ
● モバイルバッテリー
● 懐中電灯（LED）
● カイロ
これだけでも“実家の防災力”は劇的に上がる。
■④ 年末年始は“病院が開いていない”。軽症でも重症化しやすい
帰省時は、
● 子どもの発熱
● 胃腸炎
● 転倒のケガ
● 食べすぎ・飲みすぎ
● 高齢者の体調急変
が多い。
しかし年末年始は診療所が閉まり、
救急だけが混み合うため、
小さな不調でも治療が遅れる。
家庭では、
● 解熱剤
● 胃腸薬
● 湿布・包帯
● 体温計
● 水分補給アイテム
を準備しておくと安心。
■⑤ 大雪で“帰れない・家に入れない”トラブルが本当に多い
帰省先の地域が降雪地の場合、
● 吹雪で帰れない
● 道路閉鎖
● 高速道路の通行止め
● 家の前が雪で埋まる
など、“家までたどり着けない”ケースがある。
対策は、
● 宿泊できるホテルを事前に確認
● 早めの移動
● 吹雪の予報が出たら無理をしない
● スコップを車に常備
“帰省できなくてもOK”という柔軟思考が事故を減らす。
■⑥ 子ども・高齢者は“疲労で事故が増える”
長時間移動は体力を奪う。
特に、
● 階段での転倒
● 夜間のつまずき
● 入浴中のヒートショック
は帰省時に急増する。
対策は、
● 脱衣所を暖める
● 夜は早めに寝る
● 湯温は41℃以下
● 部屋の段差に注意
家族の疲労に合わせて“ゆるく行動する”のが安全。
■まとめ｜帰省は“楽しい＋危険”の両方。準備すればリスクは激減する
この記事のポイント。
● 帰省ラッシュは事故・渋滞・立ち往生が多い
● 実家は“昭和の家”で事故リスクが高い
● 実家の備蓄ゼロ問題は子ども世代が補うべき
● 年末年始は病院が少なく、軽症が悪化しやすい
● 大雪で帰れない場合の“逃げ道”が必要
● 子ども・高齢者は疲労で事故が増える
結論：
帰省は“家族を守るための防災行動”でもある。 防災士として伝えたいのは、帰省こそ準備で安全が変わるということ。 家族で過ごす時間を守るために、今日できる備えを整えてほしい。
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