【防災士が解説】防災×家族会議|“逃げ遅れゼロ・迷子ゼロ・情報共有ゼロ漏れ”をつくる家庭の最強防災術

災害で命が守れる家庭の共通点は一つ。
「家族会議をしていること」

家族会議は、
“防災のやる気を高めるイベント” ではなく、

● 逃げ遅れをなくす
● 家族の迷子をなくす
● 役割分担を決める
● 必要な備蓄を洗い出す

という、命を守る最強の仕組み である。

ここでは、防災士として
“今日からできる防災家族会議の進め方”
をわかりやすく解説する。


■① 家族会議は“年2〜4回”が理想。季節の災害に合わせて更新する

日本は季節で災害が変わる。

● 春:強風・火災
● 夏:台風・豪雨・熱中症
● 秋:地震・台風・土砂災害
● 冬:大雪・凍結・停電

だから、
家族会議は季節ごと(3ヶ月に1回) がベスト。

内容は難しくなくていい。

● 逃げる場所
● 準備する物
● 誰が誰を助けるか
● 家の危険箇所

これだけで“災害力の高い家”になる。


■② 地震・津波・火災ごとに“避難ルート”を3つ決める

災害ごとに逃げる場所は違う。

【地震】
→ 家の外へ、ブロック塀やガラスから離れる
→ 指定避難所へ徒歩で向かう

【津波】
→ 最寄りの津波避難ビルへ
→ マンションなら3階以上

【火災】
→ 家から最短ルートで外へ
→ 集合場所を家の前 or 近所で決める

家族全員で、

● 家の外へ出るルート
● 避難所までのルート
● 津波高台ルート

を実際に歩いて確認すると、大きな防災になる。


■③ 家族の“弱点”を共有するのも家族会議の大事な目的

家庭には必ず“災害に弱いポイント”がある。

● 高齢者
● 乳幼児
● 妊婦
● 障がいのある家族
● 持病がある家族
● ペット
● 夜勤でいない家族

これを共有しないと、
災害時に“手が足りない”という状況になる。

家族会議では、

● 誰が誰をサポートするか
● どこまで移動できるか
● 車椅子・ベビーカーの扱い
● パニック時の声かけ

を事前に決めることが重要。


■④ 家族会議では“役割分担”をあらかじめ決める

災害時は迷っている時間が命取り。

役割を決めておくとスムーズに動ける。

● 父:家のブレーカー・ガス確認
● 母:子どもの避難誘導
● 子:非常持ち出し袋
● 高齢者:玄関に集合

家族全員で自分の役割を理解しておくことで、
避難が圧倒的に早くなる。


■⑤ 非常持ち出し袋は“家族会議で中身を見直す”のが最も効果的

防災袋は買ったまま放置されがち。

家族で中身を見ながら、

● 食品の賞味期限
● 電池の残量
● 季節に合った防寒具
● 子どもの成長に合わせた服
● 薬・おむつ

をチェックする。

“見直し=家族が防災を自分ごとにできる時間”。


■⑥ 子どもがいる家庭は“子ども参加型の家族会議”が最強

子どもは、

● 避難練習
● 隠れる練習
● 手をつなぐ習慣
● 迷子対策

これらを“家族の会話の中で楽しく覚える”のが一番効果がある。

小さな家庭教育で、
災害への強さが大きく変わる。


■⑦ 家族会議で“連絡手段”を決めておかないと再会できない

災害時、携帯電話は繋がらない。

だからこそ、家族会議で必ず共有する。

● 災害用伝言ダイヤル171
● LINEの安否確認
● 集合場所の優先順位
● “誰に連絡するか”の役割

“連絡手段の共有”は
家族再会のカギになる。


■まとめ|家族会議は“家庭を災害から守る最強の作戦会議”

この記事のポイント。

● 家族会議は季節ごとに行うのが一番効果的
● 災害別の避難ルートを事前に決める
● 家族の弱点を共有し、役割分担する
● 非常持ち出し袋は“家族で”見直す
● 子どもも参加して避難を体で覚える
● 連絡手段を共有し、再会のルールをつくる

結論:

防災士として断言します。 “家族会議のある家庭は、災害に強い家庭”。 話し合いという小さな習慣こそ、 家族全員の命を守る最大の防災になる。

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