【防災士が解説】防災×備蓄|“量だけ備えても意味がない”家庭の備蓄を100%機能させるための完全ガイド

備蓄は“あれば安心”ではなく、
“災害後に確実に使える状態”であることが命を守る。

実際の現場では、

● 水が足りない
● 食料が偏っている
● 使い方がわからない
● カセットボンベが切れる
● トイレが使えない
● 薬がない
● 何がどこにあるかわからない

という“備蓄の失敗”が非常に多い。

ここでは、防災士として
“本当に役立つ家庭備蓄の作り方”
をわかりやすく解説する。


■① 備蓄は“3日→7日→10日”の三段階で整えるのが正解

大地震・大規模風水害・寒波・噴火……
どんな災害でも、

最初の72時間は救助が来ない可能性が高い。

その後も物流は止まる。

● 3日分…最低限
● 7日分…推奨
● 10日分…高齢者・乳幼児がいる家庭は必須

「家族全員 × 日数」で計算する。


■② 備蓄で一番大切なのは“水”。食料より優先

水がなければ、食べたものを体が処理できず、
生命維持ができない。

必要量は、

1人1日3L × 家族人数 × 7〜10日

例:4人家族 → 84〜120L

内訳は、

● 飲む水:1.5L
● 調理・衛生:1.5L

水が足りないと“避難所に並ぶしかなくなる”。


■③ 食料は“普段の家庭食を再現できるセット”が最強

非常食だけではストレスが大きい。

● 白米
● パスタ・麺類
● カレー・丼物
● スープ
● レトルト惣菜
● 子どものおやつ
● 高齢者でも食べられる柔らか食

“いつもの味に近い食事”が、
避難生活の心と体の両方を守る。


■④ 備蓄は“水・食料だけ”では機能しない

本当に必要なのは生活を維持する全セット。

● カセットコンロ
● カセットボンベ6〜12本
● モバイルバッテリー
● 懐中電灯
● ラジオ
● ポータブル電源(余裕があれば)
● 使い捨てトイレ
● ラップ・紙皿・紙コップ
● ウェットティッシュ
● 生理用品
● カイロ
● 毛布・寝袋

“電気・ガス・水道がゼロの生活を想定”するのが鍵。


■⑤ 備蓄を“家族別に分ける”と圧倒的に使いやすい

災害現場では“誰の物がどこにあるか”が非常に重要。

● 子ども用セット
● 高齢者用セット
● ペット用セット
● 持病のある人の薬セット

これに分けることで、
緊急時でも取り出しやすく混乱が減る。


■⑥ 備蓄の“使い方”を知らないと宝の持ち腐れ

実際の災害では、

● カセットコンロの着火ができない
● 発電機の使い方がわからない
● トイレ袋の使い方が不明
● 水の節約方法を知らない

という理由で、
備蓄が機能しない家庭が非常に多い。

家族会議の中で、

● 使い方の練習
● 設置場所の確認
● 手順をメモにして貼る

これで備蓄の“生存力”が大きく変わる。


■⑦ 備蓄の“更新”こそ最強の防災

備蓄で失敗する家庭の特徴は、

● 買って満足
● 賞味期限切れ
● 季節に合わない
● 子どもの成長に合わない
● 薬の賞味期限切れ

対策はシンプル。

→ ローリングストック方式 → 3ヶ月ごとの見直し → 季節と家族の変化に合わせて更新

これで備蓄は必ず機能する。


■まとめ|備蓄は“量 × 質 × 使い方 × 更新”で命を守る

この記事のポイント。

● 備蓄は7〜10日分が現実的
● 水は1人1日3Lが必須
● 普段の家庭食を再現するのが最強
● 電気・ガス・水道ゼロを想定したセットが必要
● 家族別に分けると使いやすい
● 備蓄の使い方は“事前に練習”
● 更新し続けることが最重要

結論:

防災士として断言します。 “備蓄は買えば安心ではなく、使える状態にして初めて防災になる”。 家族の命は、あなたの“今日のひと準備”で確実に強くなる。

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