【防災士が解説】延長コード×防災|“便利”が“危険”に変わる瞬間を防ぐために

家庭や職場で当たり前のように使われている延長コード。

しかし、火災の原因のひとつが“延長コードの誤使用”です。

見落とされがちな身近なリスクを理解し、安全に使うことで、

あなたの家を火災から守ることができます。

延長コードが関係する主な事故

✅ トラッキング火災

 プラグにたまったホコリが湿気を吸い、発火する現象。

✅ 過電流による発熱

 許容量を超えて家電をつなぎ、コードが過熱して発火。

✅ コードの断線・被覆破損

 家具の下敷き・踏みつけ・折り曲げが原因。

✅ 湿気・水気による感電・ショート

 キッチン・浴室周辺など、水気のある場所での使用。

どれも「日常の油断」から起こる事故です。

安全に使うための5つの基本

1️⃣ 定格容量を守る(1500W以内が目安)

 ドライヤー・電子レンジ・暖房器具などの同時使用は避ける。

2️⃣ タコ足配線をしない

 複数の延長コードを連結させると、負荷が集中し発熱の原因に。

3️⃣ コードを家具の下に通さない

 踏まれ続けることで内部が断線・発熱。布団下も危険です。

4️⃣ 水や湿気の多い場所では防水タイプを使用

 キッチンや屋外では、防水カバー付きの延長コードが安全。

5️⃣ 使わないときはコンセントを抜く

 ホコリと湿気を防ぎ、トラッキング火災を予防。

災害時の延長コード活用術

✅ 停電復旧時の“通電火災”対策

 通電前に必ず延長コードを点検。焦げや変色がある場合は使用中止。

✅ 避難所での電源分配

 複数人で使う際は、PSEマーク付き・容量明記タイプを選ぶ。

✅ ポータブル電源との接続

 電力容量を確認し、延長コードの許容量を超えないように注意。

✅ コードを巻いたまま使わない

 熱がこもり、溶けたり火花が出ることがあります。

防災士がすすめる“家庭点検の習慣”

・月1回、延長コードを目視チェック

・コンセント周りを乾いた布で清掃

・焦げ跡・変形・ホコリを見つけたら即交換

【元消防職員・防災士】として言えるのは、

「延長コードは消耗品」であり、“永久に安全なものではない”ということです。

まとめ:延長コードの扱い方が“家庭の安全レベル”を決める

延長コードは、便利さと危険が紙一重。

正しく使えば命を守り、誤れば火災を呼ぶ。

たった1本のコードにも、防災の意識を。

それが、あなたの家族を守る最も身近な防火対策です。

【元消防職員・防災士】として、

私は“電気の扱い方こそ、家庭防災の基本”だと伝え続けています。

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