非常持出袋は
“家を今すぐ離れないと命が危ない”
という時に持ち出す最低限の装備。
● 地震直後の避難
● 火災での緊急避難
● 夜間の停電避難
● 津波からの高台避難
こうした“秒単位の避難”で命を守るための袋が
非常持出袋(一次避難バッグ)。
ここでは、防災士として
“過不足なく・現実的に使える中身”だけを厳選して紹介する。
■① 水と簡易食|避難後の数時間〜半日の命綱
非常持出袋では“軽さ”が最重要。
● 500ml水 × 1〜2本
● エナジーバー
● アメ・チョコ
● ゼリー飲料
重い食料は入れない。
あくまで“最初の数時間をつなぐため”のセット。
■② 灯り|停電や夜間の避難で必須
暗闇の避難は転倒・怪我につながる。
● 小型LEDライト
● ヘッドライト
● 予備電池
特に ヘッドライトは両手が空くため最強。
■③ 通信手段|情報が命を守る
緊急時はスマホが頼り。
● モバイルバッテリー(5,000mAh以上)
● 充電ケーブル
● モバイルラジオ(小型推奨)
停電しても最低12時間は通信できる状態を確保する。
■④ 衛生用品|避難所で“困るランキング1位”
短時間でも、最低限の衛生が必要。
● マスク
● ウェットティッシュ
● ポケットティッシュ
● アルコールシート
感染症ピーク時(冬)は特に重要。
■⑤ 防寒・雨具|外で数時間過ごす前提で準備
夜の避難はとにかく寒い。
● 使い捨てカイロ
● アルミブランケット
● 折りたたみレインコート
● 軍手
冬の避難は、寒さがそのまま命のリスクになる。
■⑥ 貴重品セット|逃げる前に時間はない
避難開始の瞬間に持つ余裕はないため
非常持出袋に入れておく。
● 現金(小銭+1,000円札)
● 重要書類のコピー
┗ 保険証
┗ 身分証
┗ 家族連絡先
● 家の鍵
“財布を探す時間”が命を奪うこともある。
■⑦ 救急セット|怪我はどんな避難でも起こり得る
● 絆創膏
● 包帯
● 三角巾
● 消毒綿
● 常備薬(1日分)
最低限の応急処置ができるだけで
避難先での不安が激減する。
■⑧ 子ども・高齢者用の追加セット
家族構成に応じて追加。
● おむつ
● ミルク・哺乳瓶
● おしりふき
● 介護パッド
● 眼鏡・補聴器の予備電池
“その人にとっての命の道具”を忘れず入れる。
■⑨ バッグの種類|“背負える・軽い・防水”が正解
非常持出袋に向いているのは、
● リュック(両手が空く)
● 防水対応
● 重さ3〜4kg以内
家族で3つ持てる量を目指す。
■⑩ 保管場所|玄関一択
非常持出袋は 玄関が唯一正解。
● 寝室→倒壊で取り出せない
● リビング→家具が倒れて塞がれる
● 車→取りに行く時間が致命的
“玄関の定位置”が命を守る。
■まとめ|非常持出袋は“軽さ×実用性”が生死を分ける
この記事のポイント。
● 非常持出袋は“数時間〜半日”を生き抜く装備
● 灯り・水・モバイルバッテリーは必須3点
● 防寒・雨具セットは冬の避難で命を救う
● 重要書類コピーは財布を探す時間の代わり
● 子どもや高齢者の専用アイテムを追加
● 玄関に置くことで逃げ遅れがゼロに近づく
結論:
防災士・元消防職員として断言します。 非常持出袋は“命を持ち出す袋”です。 今日ひとつ準備するだけで、家族の未来が確実に守られる。

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