【防災士が解説】防災×乳児|“地震・停電・寒波・避難”で赤ちゃんを守るために家庭が必ず整えるべき最重要ポイント

乳児(0〜1歳)は災害に最も弱い存在。
自力で動けず、体温調節も未熟で、食べ物も限定されるため、
「大人と同じ防災」では命を守れない。

ここでは防災士として、
“乳児を守るための家庭の防災”を完全に赤ちゃん視点で解説する。


■① 乳児は“寒さと暑さに極端に弱い”。停電は命の危険

乳児は体温調整がほぼできない。

● 冬は低体温
● 夏は熱中症
● 停電でエアコンが止まると危険
● 寒波で室温が急低下

特に冬の停電×寒波は最も危険。

家庭では、

● 毛布
● 湯たんぽ(タオルで巻く)
● カイロ(直接肌に触れない)
● 室内用寝袋
● 厚手のスリーパー

赤ちゃん専用にまとめておくことが命綱。


■② 乳児は“飲み物が1種類しかない”。ミルク確保は最優先

乳児は脱水になりやすい。
災害時は水が最も重要。

ミルク家庭は、

● 粉ミルク or 液体ミルク
● 使い捨て哺乳瓶
● ペットボトルの水
● 哺乳瓶を洗わない運用

これを徹底するだけで生存率が大きく上がる。

特に、

→ 液体ミルクは災害時の“最強アイテム”
湯がいらず、衛生的で、すぐ飲ませられる。


■③ 乳児は“オムツと衛生環境”が生命線

災害では水やトイレが止まり、
感染症が広がりやすい。

乳児に必要な衛生用品は、

● オムツ(最低1週間分)
● おしりふき(大量)
● ビニール袋
● 捨てられる防臭袋
● 消毒シート
● ガーゼ

特におしりふきは水の代用にもなるため多めに準備。


■④ ベビーカーは災害時に“使えない”。抱っこ紐が必須

避難は抱っこが基本。

● ベビーカーは段差で詰まる
● 階段で使えない
● 手が塞がる
● 倒れやすい

そのため、

● 抱っこ紐
● おんぶ紐
● スリング

を玄関に常設する。

両手が空くことで避難スピードが数倍上がる。


■⑤ 夜間の災害は“暗闇で授乳・オムツ替え”の地獄が来る

停電×夜中×赤ちゃん
これは家庭のパニック要因。

そのため、

● 小型ライト
● 授乳ライト
● 懐中電灯
● 頭につけるライト(両手が空く)
● モバイルバッテリー

このセットは“乳児家庭専用”で玄関に置く。


■⑥ 乳児は“泣きやすい・ストレスに弱い”。避難所は特別な配慮が必要

避難所の環境は乳児には過酷。

● 騒音
● 温度差
● 他人との距離
● 照明の明るさ
● 感染症リスク

そのため、

● 授乳ケープ
● バスタオル
● 月齢カード(診療時に便利)
● ベビー布団
● お気に入りのおもちゃ

が避難生活のストレスを大幅に軽減する。


■⑦ 車避難は“チャイルドシート”が必須。乗せないのは重大事故リスク

災害時の車移動でも、
チャイルドシートは絶対に外してはいけない。

● 急ブレーキで前方へ飛ぶ
● 追突で死亡事故
● 夜間は路面が危険

避難=安全ではない。
移動中の事故リスクが最も高い。


■⑧ 乳児家庭の“先に逃げる”は大正解

「揺れた → 様子を見る → 準備する → 避難開始」

これは乳児家庭では致命的。

→ 揺れたらすぐ外へ → 家族を待たない → 先に逃げる判断が正しい

乳児は1分の判断で生存率が大きく変わる。


■まとめ|乳児の防災は“大人と同じ備えでは守れない”

この記事のポイント。

● 乳児は寒さに極端に弱い。低体温は最優先で防ぐ
● ミルクと水は生命線。液体ミルクは最強
● オムツと衛生用品は大量に必要
● ベビーカーは危険。抱っこ紐が必須
● 夜間停電は地獄。ライト・バッテリーを常備
● 避難所ではストレスと感染症に注意
● 車避難でもチャイルドシートは絶対
● 乳児家庭は“早めに逃げる”が最も正しい防災

結論:

防災士として、そして元消防職員として断言します。 “乳児を守る防災は、普段の2倍の準備が必要”。 今日ひとつ備えるだけで、あなたの赤ちゃんの命を守る確率は大きく上がります。

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