【防災士が解説】防災×手袋|“寒波・大雪・停電・屋外避難”で命を守るための冬の必需品

冬の災害では 手袋の有無が行動速度と安全性を大きく左右する。
雪、寒波、停電、車の立ち往生、屋外避難──
どれも「素手で外に出る」だけで危険が跳ね上がる。

ここでは、防災士として
“災害時に本当に役立つ手袋の選び方・種類・使い方”
を徹底解説する。


■① 冬の防災で最も重要なのは“防水性+保温性”

冬の災害では 濡れた手=即、低体温 につながる。

必要なのはこの2つ。

防水性(雪・雨をはじく)
保温性(内部の熱を逃がさない)

特に雪害・車の脱出・停電時の外作業では、

● スキー手袋
● 防水ウインターグローブ
● 作業用防寒手袋

これらが最も役に立つ。

※ニット手袋は「濡れた瞬間、冷える」ため災害には不向き。


■② “スマホ対応手袋”は防災では不十分

冬の普段使いには便利だが、
防災では以下が弱点。

● 薄い
● 防水性が弱い
● 破れやすい

災害用としては、

● スマホ手袋は“予備扱い”
● 本命は防水・防寒の厚手タイプ

この2段構えが最も安全。


■③ 雪かき・車の立ち往生は“ゴム付き手袋”が命を守る

雪害時は手袋がなければ作業できない。

立ち往生では、

● スコップ作業
● タイヤ周りの雪かき
● チェーン装着
● 車外での待機

これらを素手で行うと 10分で感覚が消える

ベスト装備は、

● 防寒ゴム手袋(滑り止め付き)
● 防水スキーグローブ
● 断熱インナー手袋

3枚重ねもOK。


■④ 停電時は“室内でも手袋が必要”になる

停電すると1〜2時間で室温が急低下する。

特に高齢者は、

● 手が冷えて動かない
● ボタンが留められない
● 物を落としやすい
● 転倒しやすくなる

室内で役立つのは、

● フリース手袋
● ウール手袋
● 手の甲だけ温めるアームウォーマー

“室温10℃以下”で手袋は安全装備になる。


■⑤ 子どもは“大人より手が冷えやすい”

子どもは体温調整が苦手で、手足の冷えが早い。

● 雪遊び
● 下校
● 屋外避難
● 停電中の寒さ

これらはすべてリスクが高い。

子ども用おすすめは、

● 防水スノーグローブ
● 二重構造の手袋
● 手首まで覆う長めタイプ

“短い手袋”は雪が入りやすく避けるべき。


■⑥ 手袋は“災害バッグ・車・玄関”の3か所に置く

冬の災害で失敗が最も多いのは、

「手袋が見つからず外へ出られない」

という状況。

置くべき場所は3つ。

防災バッグの中(避難時用)
車の助手席ポケット(立ち往生用)
玄関のフック(外出前にすぐ取れる)

“迷わず掴める位置”に置くと、防災力が一気に上がる。


■まとめ|冬の防災で手袋は“必需品”。手の保温は命を守る行動

この記事のポイント。

● 冬は“防水+防寒”が最強の手袋
● スマホ手袋だけでは災害に対応できない
● 車の立ち往生・雪かきは手袋が命綱
● 停電時は室内でも手袋が必要
● 子どもは手が冷えやすい
● 手袋は3か所に置くと迷わず使える

結論:

防災士として、そして元消防職員として断言します。 手が冷えると“行動が止まる=命の危険が増える”。 冬こそ手袋を家族全員分そろえ、 玄関・車・防災バッグの3か所配置で いつでも動ける家庭を作ってください。

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