【防災士が解説】防災×水道管破裂|“冬に最も多い住宅トラブル”を防ぐための決定版ガイド

冬の家庭で最も深刻な被害を生むのが “水道管の破裂”
破裂すると、

● 家の中が水浸し
● 壁・床の張り替え
● 数十万〜100万円レベルの修理費
● 給湯器故障
● 長期間の断水生活

という“住まいの大事故”につながる。

ここでは、防災士として
“水道管破裂を絶対に予防する方法”
をわかりやすく解説する。


■① 水道管破裂は“凍結の翌朝”に最も多い

破裂のメカニズムはシンプル。

① 深夜に水が凍る
② 氷で内部圧力が上がる
③ 朝に気温が上がり急に溶ける
④ パンッと破裂する

特に危険なのは、

● −4〜−1℃の夜
● 北側の配管
● 屋外のむき出し部分
● 給湯器周り
● 築20年以上の住宅

“凍らせない”ことが最大の防災。


■② 破裂を防ぐ最強対策は“夜間の流水”

水をゆっくり流すと凍りにくい。

● 蛇口を細くチョロチョロ
● お風呂・洗面・台所のどれかでOK
● バケツにためて洗濯・掃除に再利用可

水道代は 数十円〜百円ほど
破裂修理の数万円〜数十万円を考えれば圧倒的に安い。


■③ 屋外配管は“タオル+ビニール”で簡易保温

もっとも破裂の多い部位が屋外配管。

対策は非常に簡単。

● タオルを巻く
● その上からビニール袋で覆う
● ガムテで固定
● 余裕があれば保温材(数百円)

風を遮るだけで凍結リスクは激減する。


■④ 給湯器の電源は“絶対に抜かない”

給湯器には 凍結防止ヒーター が内蔵されている。

電源を抜くとヒーターが止まり、
内部が凍って破裂 → 給湯器故障
という最悪のパターンに。

寒波の日は特に、

● 電源ONのまま
● 給湯器カバーを装着
● 下の配管も保温

これが必須。


■⑤ 外のホースは必ず外す

ホース内部の水が凍ると、

→ 蛇口側の金具が膨張
→ 破裂
→ 漏水

となる。

● ホースを外す
● 中の水を抜く
● 屋内に片付ける

たったこれだけで破裂事故を防げる。


■⑥ 破裂が起きたら“止水栓を閉める”が最優先

破裂した瞬間、水が噴き出す。

まずやることは1つ。

→ 家の止水栓を閉める。

場所は多くの家で、

● 家の外の地面のボックス
● メーターの横
● 玄関近くの地面

止水栓を閉めれば被害が拡大しない。

その後、

● 事業者に連絡
● 応急処置
● 保険の確認(火災保険で出る場合あり)

という流れ。


■⑦ 高齢者宅は破裂が起きても“気づかない”ことがある

実際に多いケースが、

● 外で破裂 → 朝、庭が水浸し
● 給湯器の配管が破裂 → お湯が出ない
● 漏水の音に気づかない

高齢者は凍結・漏水に気づきにくい。

家族・地域で“寒波の日は様子を見る”だけで、
被害を大きく減らせる。


■まとめ|水道管破裂は“正しい予防”でほぼ防げる

この記事のポイント。

● 破裂は凍結の翌朝に多い
● 最強の対策は“夜間に少量の水を流すこと”
● 屋外配管はタオル+ビニールで保温
● 給湯器の電源は絶対抜かない
● ホースは外して残水ゼロに
● 破裂したら止水栓を閉める
● 高齢者宅は特に注意

結論:

防災士として、元消防職員として断言します。 “水道管破裂は対策を知っている家庭ほど守れる”。 今日の寒波前の5分の行動が、 明日の10万円以上の損失を確実に防ぎます。

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