【防災士が解説】防災×洗濯|“災害時の衣類問題”をどう乗り切る?冬の停電・断水に強い洗濯術

災害が起きると、意外に困るのが “洗濯”
特に冬は、

● 断水で洗えない
● 停電で洗濯機が使えない
● 乾かない
● ニオイが残る
● 子どもの服がすぐ汚れる

など、生活に直結する問題が一気に発生する。

ここでは、防災士として
“災害時でも衣類の衛生を保つ洗濯テクニック”を解説する。


■① 断水時の最強アイテムは“ドライシャンプー式 洗濯シート”

断水で水が使えないときは、

→ 災害用の洗濯シート(すすぎ不要)
→ 除菌ウェット+消臭スプレー

これが非常に役立つ。

● 吸汗シャツ
● 肌着
● 子どもの服
● タオル

はシートで拭くだけで菌の増殖を抑えられる。

特に子育て家庭は必須の備え。


■② “ビニール袋洗濯”は停電・断水の万能テクニック

水が少ない環境でも使える方法が、

→ ビニール袋洗濯(袋+水+洗剤)

手順は簡単。

① 丈夫な袋に服+少量の水+洗剤を入れる
② 口を結んで10分軽く揺らす
③ すすぎも袋内で最小量の水でOK
④ タオルドライして干す

洗濯機がない環境でも最低限の衛生が保てる。


■③ 冬は“乾かない問題”が最大の敵。室内干しは対策必須

冬は湿度が低いのに、
室温が低いので乾きが悪い。

そのままだと“生乾き臭”になるため、

● 扇風機 or サーキュレーター
● エアコンの風
● 除湿機
● 浴室乾燥(停電時は不可)

このどれかで必ず空気を動かす。

※ 停電時は「カイロ+衣類密閉」など保温系乾燥が役立つ。


■④ 最も便利なのは“衣類圧縮保存”。災害時に洗濯物が減る

災害時に洗濯量を減らすための工夫が、

● 靴下のまとめ買い
● 肌着を多めにストック
● 冬用インナーを圧縮保存
● 子どもの学校用服は事前に多めに用意

これだけで“洗濯しなくていい日数”が大幅に伸びる。


■⑤ 外の水道凍結で「洗濯できない」家庭が非常に多い

冬場の洗濯トラブルで多いのが、

● 屋外蛇口が凍結して水が使えない
● 給湯器停止でお湯が出ない
● 洗濯機の給水ホースが凍る

対策は、

● 夜に蛇口ちょろ出し
● 屋外蛇口にタオル+ビニール
● 給湯器の電源を抜かない
● 洗濯ホースを保温

洗濯は“水道凍結の影響を最も受ける家事”。


■⑥ 子育て家庭は“洗濯ストレス=衛生問題”になる

災害時、子どもの服はすぐ汚れる。

● 食べこぼし
● 汗
● 転倒汚れ
● トイレ失敗

これを洗えないと体調不良につながる。

最低限の備えは、

● 子ども用の替え服 多め
● オムツ・おしりふき
● 洗濯シート
● 消臭スプレー

“子どもの衛生=家庭防災の基本”。


■⑦ 洗濯機自体の災害対策も必要

洗濯機は意外にも地震で動く。

● ズレる
● ホースが外れる
● 漏水
● 洗濯機が倒れるケースも

対策は、

● すべり止めマット
● 給水・排水ホースの点検
● 周囲に物を置かない

揺れ対策をするだけで
“地震後の漏水リスク”を大きく減らせる。


■まとめ|洗濯は“衛生と健康”を守る生活防災

この記事のポイント。

● 断水時は洗濯シートが最強
● ビニール袋洗濯は水が少なくても可能
● 冬は乾燥しにくいため強制的に風を当てる
● 圧縮保存で“洗わなくていい日”を増やす
● 水道凍結が洗濯不能の原因になりやすい
● 子どもの服は多めに備蓄
● 洗濯機も地震対策が必須

結論:

防災士として、また元消防職員として強く伝えます。 洗濯の備えは“生活の衛生を守る防災”。 小さな準備でも、災害時のストレスと健康被害を大きく減らします。

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