雪かきは見た目以上に危険で、
冬の救急搬送が最も増える作業 のひとつ。
● 腰痛・ぎっくり腰
● 心臓発作
● 転倒・骨折
● 車との接触事故
● スコップの跳ね返り
● 路面凍結による滑倒
こうした事故が毎年多発している。
ここでは、防災士として
“安全に雪かきを行うための実践ポイント”
をわかりやすく解説する。
■① 雪かきは“心臓に大きな負担”。高齢者は特に危険
雪かきは全身運動で、
夏のランニング以上の負荷 がかかる。
特に危険なのは、
● 朝イチ（血圧が高い）
● 寒波直後（気温差で血管が縮む）
● 一気に重い雪を持ち上げる
高齢者や持病のある方は、
→ 15分作業＋15分休憩 → 温かい飲み物で血流を確保 → 朝より昼前の作業が安全。
無理は禁物。
■② ぎっくり腰の原因は“持ち上げる動作”
雪かき事故の多くが腰。
● 重い雪を腰で持ち上げる
● ひねった姿勢
● 雪を遠くへ投げる
これが最大の原因。
対策はシンプル。
● 腰を落として足で持つ
● スコップは“押す作業”に変更
● 無理に遠くへ投げない
“すくう → 投げる”より
“押して寄せる”の方が安全。
■③ 転倒・骨折は“ブラックアイスバーン”で多発
雪かきは濡れた地面で行うため、
転倒事故が増える。
特に危険なのは、
● 朝の凍結路面
● 影になっている家の北側
● 階段
● 車の影
対策は、
● 滑り止め付きの長靴
● 足首を固定する靴
● 小刻みな歩幅
● 転倒したら無理に起き上がらない
“雪がある場所より、溶けかけの地面”が危険。
■④ スコップ作業は“顔・手・足”への跳ね返り事故が多い
雪が固まっていると、
スコップが跳ね返って顔や足に当たる。
特に危険なのは固い圧雪。
● ゴム手袋で滑る
● 雪が固まり足に当たる
● スコップが跳ね返り顔面直撃
対策は、
● 金属スコップは固い圧雪用
● プラスチックは軽作業用
● 手袋は防水＋滑り止め
● 目を守るためメガネが有効
冬用スコップを使い分けるだけで安全性が上がる。
■⑤ 夜間の雪かきは視界が悪く事故率が倍増
夜間は、
● 車の接触
● 見落とし転倒
● 段差に気付かない
● 暗がりで人にぶつかる
というリスクが高い。
夜にやむを得ず作業する場合は、
● ヘッドライト
● 反射材ベスト
● 発光バンド
この3つが必須。
“自分の存在を周囲に知らせる”のが命を守る。
■⑥ 雪の捨て場所によっては“ご近所トラブル”になる
雪を道路へ出すと、
● 除雪車の邪魔
● 歩行者の転倒
● 車がスリップ
● 近隣とのトラブル
になりやすい。
雪の捨て方の鉄則は、
● 生活道路には出さない
● 下水溝に詰めない
● 人の通路に積まない
● 除雪の邪魔をしない
自治体ごとにルールが違うため、
事前に確認しておくことが大事。
■⑦ 一番安全な雪かきは“短時間×複数回”
危険なのは、
● 一度に30cm以上の雪を片付ける
● 重い雪をまとめて持ち上げる
● 長時間作業
安全なのは、
→ 5〜10cm積もったらすぐ除雪 → 軽い雪のうちに複数回除去 → 15分作業・15分休憩を徹底
これだけで事故が大幅に減る。
■まとめ｜雪かきは“冬の最も危険な家事”。無理をしないのが最大の防災
この記事のポイント。
● 雪かきは心臓への負担が大きい
● 腰を痛めやすいため“押す作業”が基本
● 転倒は凍結している地面で多発
● 夜間作業は事故率が倍に増える
● スコップを使い分けるだけで安全性アップ
● 雪の捨て方のルールを守らないとトラブルに
● 短時間×複数回が最も安全
結論：
防災士・元消防職員として強く伝えます。 雪かきは毎年、多くの人が怪我をする危険作業です。 “無理をしない・一気にやらない・昼間に少しずつ” この3つが冬の安全を守る最強の防災です。
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