「中古のスタッドレスって大丈夫?」
→ 結論:正しく選べば安全。でも間違えると“滑るスタッドレス”を買うことになります。
中古スタッドレスは“状態の見極め”が命。
ここでは、防災士として
「溝・硬さ・年式」3つのチェックで失敗しない選び方
をわかりやすく解説する。
■① 溝の深さ|“7〜8分山以上”が最低ライン
スタッドレスは溝が命。
溝がなければ雪も氷も噛めない。
目安は以下。
● 新品:8〜9mm
● 7〜8分山:6〜7mm
● 5分山以下:要注意
● 4mm以下:ほぼ寿命(スタッドレス性能ほぼゼロ)
特に重要なのが
「プラットフォーム」(摩耗限界の出っ張り)。
ここが溝と同じ高さになっていたら 性能終了。
→ 中古で買うなら
「溝6mm以上」=必須条件。
■② ゴムの硬さ|柔らかさが命。硬いスタッドレスは滑る
スタッドレスは
“柔らかいゴムで氷を掴む”構造。
しかし古いタイヤは硬化して、
● 氷を噛まない
● グリップが落ちる
● 夏タイヤ並みに滑る
硬さは次で判断できる。
● 指で押して“ぐにっ”と沈む → まだ使える
● 指で押して“カチッ”としている → ほぼ寿命
● 表面にヒビ割れ → 完全アウト
中古で買うなら
「ゴムがまだ柔らかい」ことが絶対条件。
■③ 年式(製造年)|4〜5年以内が安全ライン
タイヤの側面にある
「DOT XXXX」の数字が製造年。
例:
DOT 2319 → 2019年の23週目に製造
スタッドレスは
経年劣化で硬くなるため、年式が命。
● 1〜3年以内 → 安全・性能高い
● 4〜5年以内 → まだ実用レベル
● 6年以上 → 性能大幅低下
● 8年以上 → 危険(溝があっても硬化して滑る)
中古で買うなら
「製造4〜5年以内」が目安。
■④ 溝があっても“年式が古いスタッドレス”は滑る
中古の失敗例で一番多いのがこれ。
● 溝はある
● 見た目は綺麗
● でも“年式が古くて硬い”
→ こういうタイヤは
「凍結路では夏タイヤ並みに滑る」。
“溝だけ見て買う”のは絶対NG。
■⑤ 4本セットの“製造年がバラバラ”は危険
中古市場で多いのが、
● 1本だけ古い
● 2本だけ年式が違う
● 間違えて別のセットを組み合わせたもの
これも事故リスク大。
理由:
4本のグリップ力がバラバラになる→カーブで不安定になる
→ 中古で買うなら
「4本同じ年式・同じブランド」が必須。
■⑥ 中古スタッドレスは“ホイール付き”がコスパ最強
中古市場では、ホイール付きが安い。
● 新品より半額以下
● 付け替え工賃が安い
● そのままポン付けできる
● ホイールが傷む心配も減る
→ おすすめは
“ホイール付きスタッドレスセット(年式4〜5年以内)”。
■⑦ 逆に中古で買ったら危ないパターン
この3つは絶対に買わない。
● 年式6年以上
● ゴムが硬い or ヒビ割れ
● 溝4mm以下
● メーカー不明・海外激安
● 片減り(偏摩耗)
● 修復・パンク歴がある
これらは冬道には使えない。
■まとめ|中古スタッドレスは“3つのチェック”で安全に使える
この記事のポイント。
● 溝6mm以上(プラットフォームは絶対NG)
● 年式4〜5年以内が安全ライン
● ゴムが柔らかいか指でチェック
● 4本の製造年が揃っていること
● ホイール付きセットが最もコスパ良い
● 年式が古い“溝だけあるスタッドレス”は最も危険
結論:
防災士・元消防職員として断言します。 中古スタッドレスは“選び方次第で新品同様の安全性”。 逆に選び方を間違えると、凍結路で夏タイヤと同じ事故リスクになります。 3つのポイントを押さえて、冬道の安全を確実に守ってください。

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